原節子さんの時に伊豆肇さんに聞いたことを書いた。
私が新劇団の養成所にいた時劇団東芸の公演
に伊豆さんがゲスト出演されていた。
「蟻の街の奇跡」という芝居で有楽町の
駅前そごう読売ホールで上演された。
(現ヤマダ電機のの最上階にあった)
僕はこの公演を養成所の友人に誘われて観にいった。
この芝居が大好評で客が入り切らずあふれ返っていた。
それから3ヶ月程先に浅草「松屋」の
これも最上階にあったホールで再演。
読売ホールで私が観た時のプログラムに
「研究生募集」とあったので応募したら
「正式募集は10月だがそれまで暇があったら
劇団へ来て見学でもしてろ」
と言われた。
その頃、まだ役者では食えなくて出来たばかりの日本テレビの
大道具係のアルバイトをしていたのが熊倉一雄さんだった。
10月に劇団東芸第一期研究生として
正式入団以来60年余、俳優道を邁進することになる。
人間の縁とは不思議なものである。
その熊倉一雄さんが亡くなり12月1日「しのぶ会」がある。
森山周一郎