期待感に影落とす“求刑” 伊、希望と意欲保てるか

2006年7月6日(木) 8時26分 共同通信

 豊富な運動量と強靱(きょうじん)な精神力を発揮したイタリアが、開催国ドイツを退けて3大会ぶりに決勝へ進出した。チームは期待感に包まれているが、多くの選手にとって、W杯後のシーズンはばら色とはいきそうにない。
 同国1部リーグを揺るがす不正問題が、快進撃に影を落としているからだ。4日の準決勝が始まる約9時間前、同国サッカー協会の調査スタッフは、代表23人中13人の所属先である4チームについて、下部リーグへの降格処分を科すよう求めた。
 事情に詳しいガゼッタ・デロ・スポルト紙のルッジエロ・パロンボ記者は「調査スタッフの仕事は入念で、4チームの弁護側は勝ち目が薄い。処分が軽くなる見通しは暗い」と言い切る。
 選手たちはまるで何も知らなかったかのように試合に集中していたが、当該チームのユベントス所属のGKブフォンは「試合前に聞いた悪い知らせを、頭から追い払えなかった。試合の方が重要だと考えることに必死だった」と打ち明けた。
 リーグ2連覇を成し遂げたユベントス所属はブフォンのほか、主将カンナバロ、ドイツ戦でダメ押しの2点目を決めたデルピエロら5選手もいる。だが欧州屈指の名門には、その2連覇のはく奪と3部への降格が“求刑”された。
 準決勝のドイツ戦でアシストを記録したピルロとジラルディノは、今季2位だったACミランでプレー。W杯開幕当初は降格処分を免れるとみられていたが、ミランも2部落ちを科されそうだ。
 決勝進出を決めた直後、ピルロは「小さいころからの夢まで、もう一歩に迫った」と笑顔で言った。周囲は騒がしいが、希望と意欲を保って決勝を迎えられるだろうか。(デュイスブルク共同)