こんにちは!
研究開発者の森田悠馬です。
前回は『飲む』編でした。
今回は、『吸う』編を綴って行きたいと思います。
まず、慶應大学医学部本間康一郎医師が、
2022年日本血液代謝物学会誌で報告した内容です。
水素ガス吸入法への期待
急性心筋梗塞に対する水素ガス吸入療法
心肺停止と水素ガス吸入療法
出血性ショック
造影剤による急性腎障害
新型コロナウイルス感染症と水素ガス吸入療法
敗血症
これらについて綴っています。
水素についての作用機序も大変わかりやすくまとめていますので、
ぜひご拝読下さい。
https://www.blood-sub.jp/file/archives/030_2022_11.pdf#page=67
慶應大学は、水素ガス治療開発センターを立ち上げて、日々水素ガス吸入療法について研究をしております。
2023/03/22日プレスリリース
東京歯科大学の鈴木昌教授(慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート特任教授)と慶應義塾大学医学部救急医学教室の本間康一郎専任講師、同内科学教室(循環器)の佐野元昭准教授らは、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート水素ガス治療開発センターの活動のなかで、国内15施設が参加した多施設共同二重盲検無作為化比較試験を行い、病院外で心停止になり心肺蘇生で心臓の拍動は回復したものの意識が回復しない状態で2%水素添加酸素吸入(水素吸入療法)を行うと、死亡率が下がり、意識が回復して後遺症を残さずに社会復帰する可能性を高めることを示しました。
2021年
元済生会茨木病院腎臓内科
そうかわ透析シャント腎クリニック院長
対象は,血液透析患者6名で,酸化ストレス,抗酸化力およびC反応性蛋白(c‒reactive protein: CRP)を評価指標とし,酸化ストレスおよび抗酸化力は,活性酸素代謝物(diacron‒reactive oxygen metabolites: d‒ROMs)および生物学的抗酸化力(biological antioxidant potential: BAP)を測定することで評価した.透析患者は,透析開始の5~10分前に水素ガス吸入を開始し,透析終了後も5~10分間は水素ガス吸入を続けた.なお,水素ガス吸入は,透析機会6回(2週間)連続で行い,その後は通常の透析に戻して,効果の持続性も検討した.透析中の水素ガス吸入により,被験者の酸化ストレスの平均値が433 U.CARRから395 U.CARRに減少し,CRPは1.05 mg/dLから0.61 mg/dLに減少した.さらに,水素ガス吸入を中止した後も効果は持続し,酸化ストレスは349 U.CARRに減少し,CRPは0.42 mg/dLに減少した。
東海大学遠藤慎也
健康学部健康マネジメント学科
遅発性筋痛に対する水素ガス吸入の有用性の検討
http://www.sms.u-tokai.ac.jp/publication/magazine/doc/ttj_of_sms_34/ttj_of_sms_34_p33-38.pdf
その他水素ガス吸入関連情報
まとめ
今回は『吸う』という事に焦点を当てました。
これからも綴って行きたいと思いますが、
『飲む』と『吸う』の違いとして、
『飲む』に関しては、胃腸から吸収されて水素の作用が発揮されやすい。
『吸う』に関しては、脳、心肺機能から吸収されて作用が発揮されやすい。
という印象があります。
スポーツ科学の分野でも『飲む』『吸う』では多少作用機序が違うようですね。
わたくしのラボでは、15年間で数多くの方が水素の体験をしてきましたが、これらエビデンスと同様に、『飲む』、『吸う』、『浸かる』では多少異なると思います。水素は揮発しやすい物質ですので、摂り込み方で優先順位が異なるように思います。
さらに、日頃水素ガス吸入を行う方法としては、15分程度をゆっくり深く鼻から吸って、ゆっくり深く口から
出す。という呼吸法が一番効率的に思います。
呼吸を意識するのとしないのでは3倍の吸収力が違うという結果も出ている事から、なんとなく吸うのではなく、可能ならば呼吸を意識して吸って下さい。
15分を1日2セット行えれば上出来かと思います。
疲労感が強い方やトラブルを抱えている方は、
30分を2回くらいにしてみる工夫も良いかと思います。
クリニックやサロンでたまに行う吸入においては1時間程度でも良いと思います。
ただし、最初は少しずつ試される事をお勧めします。人間は未体験のものに関して慣らすという事が重要です。
ご自宅で簡単に出来るレンタルもありますので気軽にご相談下さい。
次回は、『浸かる』について綴ってみたいと思います。
ではまた!
ありがとうございました。
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