「使用価値」と「交換価値」/山口 遼
引用ここから→
最近、日本の宝石市場も成熟したのでしょうか、価値のあるジュエリーとは、どういうものをいうのかという質問を受けることが多いのです。これは難問です。というのは、価値という言葉には2つの意味があるからです。
つまりジュエリーを使って楽しむ価値と、それをいつかほかのものとの交換に出したときの価値、ほとんどの場合は売る場合ですが、そのときいくらで売れるのか、あるいはまったく売れないのか、この「使用価値」と「交換価値」とが混同しているからです。
真の意味での〝価値ある〞ジュエリーとは、使用価値があって、それをほかのものと交換したいときに、交換できる、つまり適正な価格で売れるものといえるでしょう。ジュエリーは使ったからといって摩耗したり壊れたりはしません。しかしながら、すべてのジュエリーが交換価値を持つものではないことは、ご存じのとおりです。→引用ここまで。
山口先生には、20年前の創業当時より、
よく「おまえ、よくルビーだけで
やってるな~ 変わってるぜ、まったく…」
とご指導をいただいた事を思い出す。
本文は分かりやすく使用価値と交換価値の
両方があることを説明してくれている。
宝石とよく似ていると思うのは「土地」。
1坪要りませんか? と聞かれたら、
必ず皆さんは、「何処ですか?その土地…」
と聞くはず。
銀座四丁目の角は1.5億円/坪ぐらいですが、
京都の山奥だと15万円/坪ぐらいだろう。
同じ1坪なのに、1000倍の値段差。
宝石も同じ。どんな宝石か?
の説明をきちんと聞いた方がいい。
そして、宝石とジュエリーを混同
しない方がいい。
ジュエリーは、不動産に例えるなら、
土地と建物。
中古物件でも有名な方が住んでいた
物件ならプレミアがつくだろう。
アンティークジュエリーに相当する。
宝石は、枠から外した時が真価が明らか
になるもの。
ブランド名がついていても、枠を外したら
値段が無くなるようでは、
ちょっと頼りない。
モリスルビーは、枠から外しても交換価値
がある宝石でありたい。