モリス銀座店でいるミヨテ…私が彼と出会ったのは、22年前のこと、小さな町での偶然の出会い。ミヨテは翡翠が専門だったが、初対面なのに私はミャンマー産ルビーに対する想いを話し続けた。それから何度もあっているうちに彼の父親がミャンマーで立派な宝石商で昔はルビーの専門家だったことを聞きいた。早速、お会いして色々とミャンマー人のルビー観を教えていただいた。感動した話がある。ルビーを専門的に国外から来た人にルビーを売る腕の確かな宝石商だったお父さんを皆が信頼して「私のルビーも売って下さい…」と手持ちのルビーを預けるようになったそうだ。遠い昔の話。それが、悲しいことに、預かったルビーが大量に盗難に遭ってしまう。ミャンマーではルビーは財産です。皆から預かった膨大なルビーを失ったら普通なら逃げてしまうが、お父さんは「必ず預かった分は返すから、待ってくれ」と一人一人頭を下げてまわった。そして、翡翠を売って、すべての借りは返し、そして一財を築きいた。その息子がミヨテだった。そして敬虔な仏教徒であるお父さんは、一生かけて貯めたお金でお寺を建てた。それだけでもスゴイのに、感動したのは、ミヨテが見せてくれた、一枚の写真。空からバラまかれるお金をたくさんの人々と一緒に満身の笑顔で拾っているお父さんの姿。「何をしているんですか?」と聞いたら、お寺建立を記念した祭典で、お坊さんが村人たちにお金を空からバラまいて、それを皆が拾う…という現地の習慣だが、そのお金は、お父さんが一生懸命に稼いだお金。普通だと「俺の金だ!」と褒めてもらいたいところ…何もとも言わずに、…というか、自分の稼いだお金をお布施としてお寺に貢いで、その後は、村人たちと一緒に拾って喜んでいる姿。それは私にとってとても大きな学びだった。何のために自分の命を使うのか?が分かった気がした。お父さんに分けて貰ったルビーは、今も大切にお客様が持ってくれている。見た目は美しいのはもちろんだが、そのルビーがもし、お父さんの思い出を覚えてくれているとしたら…こんなに美しいお宝はない。持つ人が、どんな方なのか?目には見えないことだが、大切なこと。
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ルビーブランド Mori's ruby(モリスルビー)銀座/京都三条
公式サイト: https://www.morisruby.com/
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