ルビーの価値を見分けるためには、これまで説明

したように、先ずは、それの品質(宝石種、原産地、

処理の有無、美しさ、色の濃淡、欠点、サイズ)から

見分けることからスタートする事を説明してきたが、

モリスのブログで説明する時に、一番強調したいのが、

処理の有無の部分。

日本で一般的にお店にルビーとして並んでいる商品

であれば、宝石種を間違うことは殆ど無い。

鑑別業者が発行する分析結果報告書(鑑別書と呼ばれる)

に天然コランダム、宝石種ルビーと書かれているはず。

赤いガラスや、ガーネットをルビーとして販売する

ことはないはず。

ただ、処理の有無に関しては、コメント欄に「加熱処理

をした痕跡は認められない」「No indication of heat

 treatment」と書かれているだけ。

どこにも、天然無処理だと書いていない。

だから、宝石商に天然無処理だと保証して貰う事が大切。

ルビーは、処理をして美しさを改良するのが一般的だが、

天然無処理のルビーと何が違うのか? というと…

希少性が全く違う。

宝石の価値は、①品質 ②伝統と慣習 ③需給のバランス

できまるが、③の供給の部分が処理の有無で大きく違う。

供給について良くわかる例を紹介しよう。

下のミャンマー政府入札会で出品されたルビーの原石の

画像。まずは、とても希少な天然無処理で美しい原石。

これから、研磨してみないと、本当に高い品質なのか

どうかは、分からないが、原石のままで充分美しい。



続いて、処理をして美しさを改良する為の材料として

の原石。




このままでは、宝石として売れないので、タイランドの

業者などが、輸入し、加熱処理をして宝石として販売

できるように品質改良する。

同じルビーでも、一個当たりの値段は、比べるまでもない。

宝石の定義は、美しく、希少で、経年変化のない

ものであり、その定義を照らし合わせると、

処理の有無を見分ける重要性がお分かりいただけたはず。

注意しておきたいのは、加熱処理したことを見逃す

鑑別業者もあり、処理をしたルビーのコメント欄に、

「加熱処理の痕跡が認められない」と書かれていることが

よくある。そして非加熱ルビーとして流通している。

(ただ、複数の鑑別業者に分析を依頼すると、加熱処理
されている…と分析結果が変わることがよくあるので、
Gubelin, SSEFの両方で分析してもらう方が良いだろう)

ルビーの価値は、原石の時に決まっている。

「宝石はキレイであればいいのよ」とおっしゃる方

もいらっしゃるでしょう…

でも、同じ宝石という名であっても全く違うモノ

として認識する方が自然。

サザビーズなどの高級美術品が出品される国際的な

オークションでは、同じように見えても処理の有無

で落札価格が100倍ぐらい違う。

ルビーを販売するその宝石商に無処理だと品質保証

してもらうのが一番安心。

しっかり確認しておこう。

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ルビーブランド  Mori's ruby(モリスルビー)銀座/京都三条

公式サイト: https://www.morisruby.com/

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