写真は、モゴック鉱山の某鉱区で1ヶ月で採掘された
ルビーの原石… 結局、天然無処理で美しい結晶は無かった。
天然無処理で美しいルビーは、とても希少だということが
わかるだろう。
モリスは、自社で原石を採掘し、その希少な原石を研磨
してきた。
通常ルビーのルース(裸石)は、正面にテーブルという
平らな部分があり、その周りにクラウン…
三角形のファセット、そしてガードルという外輪部分…
というように、だいたい決まった形になっているもの。
モリスもずっと既存の形に研磨してきたが、ある時、
「おかしい!」と気付いた。
なぜ自然の美しい形を誰かが考えた形にする為に小さく
するのか?
何の疑問も持たずに「みんな同じ形」にするのか?
私たち人間が、それぞれ表情が違うように、ルビーも
個性を表現してあげたいと思った。
ここがポイントだが、どんな形になるかは、人間である
私たち人間の「技術自慢」ではなく、私たち人間が、
そのルビーの原石の魅力を見える様にするだけ。
理想的なカット研磨技術など無い。
もともと美しいのだから…磨くだけ。
人間が、自然を創ったのではなく、自然が人間を創った
のと同じ順番。逆になっているから勿体ないことになる。
モリスルビーのシンギュラリティカットは、どのくらい
研磨すればもとからある美しさが表現できるのか?
少しずつ作業しては、確認して、また作業して…
を繰り返して美しくなったところでストップ。
最低限の加工で美しさを引き出しているので、キズが
ついたりしたら、またいつか、必要に応じて再研磨すれば
いい。
100年後には、今よりも素晴らしい研磨技術が出て来る
かも知れないから。
リングは、明日からモリス銀座店で開催する「カイエ展」
でも紹介するシンギュラリティカットのルビーリング。
ルビーは、ほとんど原石。