上の指輪は、2017年の12月にニューヨークで
開催されたサザビーズ(Sotheby's)で、
US$125,000で落札されたモリスルビーの指輪。
お客様の指輪をサザビーズに競って貰った。
当然、お客様が手にされた値段より高額で落札。
これに関係する興味深い話がある。
スイスの宝石研究所のダニエル博士と一緒に
ルビーセミナーを開催した時に、珍しく、
いいルビーの買い方のアドバイスをしていた。
「どうせルビーを探すなら素晴らしいルビーを
探した方がいい。その方法は、先ず、町中の
宝石店でルビーを見て自分の眼を磨く、そして、
お気に入りを複数個見つけたら、一番値段の
高いルビーが置いてあるお店に戻って、
一番値段が高い理由を聞く。その説明が、納得
できるものであれば、迷わずに手にすること。
素晴らしいルビーが、安く売っているわけがない
から...」という話。
全くの同感。
これまでの日本では、大量一括生産して、皆が
同じものを買ってきたので、同じ既製品を買う
なら値段が安いことが、節約の意味から大切な
ことだが、近代の宝石文化のをリードしてきた
ヨーロッパでは、宝石は個性であり、同じもの
が2つと無いことが前提になっているため、上記
のように考える。
さて...上の写真の指輪。
ルビーは、2ctの美しさ「S」、色の濃淡「5」+。
品質は「ジェムクオリティ」。
その当時の為替レートでは、約1400万円。
宝石ルビーは、他の宝石と比較してとても高額
だが、良いものは、手放す時にも高額。
購入される時に確認して欲しいポイントは、
1)天然ルビーであること
2)無処理で美しいこと
3)ミャンマー産ルビー
その上で、美しさと色の濃淡、そして欠点やサイズ
の品質の判定をすること。
条件が、一つでも欠けていると、価値は大きく
下がるので注意が必要。