昨日迄、説明をしてきたルビーの価値を

見分ける前に必要な品質判定の仕方、

伝統と慣習について。

そして、今日は、需要と供給のバランスに

ついての話。

供給とは、原産地や市場に、どのくらいの

ルビーがあって、需要とは、どれだけ欲しい

人がいるか? であり、言葉で説明すると、

とてもシンプルだが、それを知るためには、

採掘の現場から、原石の集積地、

宝石の市場、銀座、ニューヨークなどの

小売りの現場、そして、世界の主要都市で

行われるサザビーズやクリスティーズなどの

オークションの現場、いわゆる還流市場、

そのすべてを理解している必要がある。

モリスは、需給のバランスを説明できるのが

プロフェッショナルだと考える。

度々、お客様より質問を受ける。

「このルビーに資産性はあるのか?」

その資産性を話をするためにも需給のバランス

を理解しなければならなかった。

この話をするために、モリスの経歴から説明

しよう。

モリスは、2000年にルビーと出会い、
「お金より価値のある宝物」だと確信。ルビーを
専門に創業したものの、
「宝石には、値段があって無いようなもの」
買う時には高いが、手放す時に値段がつかない
その当時の現状にショックを受けた。
そして、何かがおかしい...と早速、原産地へ

2004年にミャンマーに現地法人を設立
元ヤンゴン大学ミンカイ博士と研究所を設立し、
処理の有無を自分達で加熱処理をしながら研究、
自分達のノウハウで処理の有無を見分ける眼を
磨いた。

2007年からルビー鉱山を自社で採掘し、原石の
品質ごとの出現率を調査、宝石学会で発表。
供給を把握。

2010年に、小売店モリス銀座店をオープン
マーケットの眼を磨く。

2011年には、香港、上海、ジュネーブ、
ニューヨークなどの市場調査を始める。

2017年にニューヨークのサザビーズでモリスルビー
が出品され予想をはるかに超える値で落札された。
小売店での販売と還流市場で需要を把握。

これによりルビーの需給のバランスを把握できる

ようになった。

モリスは、これまで、宝石ルビーの資産性に

ついて、話をしてこなかったのは、原産地に

出向いて、知れば、知るほど、インターネットや

現地へ行って情報を集めたぐらいで、分かる

ような簡単なことではないから。

責任をもって説明するには、断片的な知識で

資産性を語る資格はないと感じたから。

プロとして発言する為に、自分達が実際にやって、

実感したことを伝えたかった。

そして、20年経って、いまハッキリといえるのは、

天然無処理で美しいミャンマー産ルビー

1ct以上のジェムクオリティには、

資産性はあるということ。




ここで注意して欲しいのは、市場には、

「非加熱ルビー」という商品名をよく目にする

が、非加熱であったからといって価値が

高い訳ではない。品質が高いことが必須条件。

そして、鑑別書類に品質は書かれていない

ということも忘れないように。

第三者である鑑別業者が、「加熱された痕跡が

認められない」「No indication of heat treatment」

のコメントをしていても天然無処理だと保証する

書類ではない。

もちろん、分析機器を使った研究は大切で、

サザビーズなどのオークションに出品される際の

参考資料になるが、非加熱ルビーと呼ぶ根拠、

肝心の処理の有無については、

「加熱した痕跡が認められない」とコメントされて

いるだけで、無処理とは書いていない。

更に、鑑別協議団体のガイドラインが変わると、

同じルビーであっても分析結果は変わっていくこと

があるので、資産性の話をするには、鑑別書類だけ

では心細い。

そのルビーを売る人に天然無処理だということを

保証して、書類にして貰うことが重要になる。

明日は、宝石ルビーの価値(資産性)について話したい。

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ルビーブランド  Mori's ruby(モリスルビー)銀座/京都三条

公式サイト: https://www.morisruby.com/

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