興味深い家庭画報にあった興味深い記事
「使用価値」と「交換価値」/山口 遼
引用ここから→
最近、日本の宝石市場も成熟したのでしょうか、価値のあるジュエリーとは、どういうものをいうのかという質問を受けることが多いのです。これは難問です。というのは、価値という言葉には2つの意味があるからです。
つまりジュエリーを使って楽しむ価値と、それをいつかほかのものとの交換に出したときの価値、ほとんどの場合は売る場合ですが、そのときいくらで売れるのか、あるいはまったく売れないのか、この「使用価値」と「交換価値」とが混同しているからです。
真の意味での〝価値ある〞ジュエリーとは、使用価値があって、それをほかのものと交換したいときに、交換できる、つまり適正な価格で売れるものといえるでしょう。
ジュエリーは使ったからといって摩耗したり壊れたりはしません。しかしながら、すべてのジュエリーが交換価値を持つものではないことは、ご存じのとおりです。→引用ここまで。
山口先生には、創業当時
より、よくお世話になり、
無名のモリスを「面白い会社」
としてご紹介いただく等、
「おまえ、よくルビーだけ
でやってるな~ 変わってるぜ、
まったく…」とよくいじくって
もらいながら育てていただいた。
本文の通りですが、お店では
使用価値と交換価値の両方
があることを明確に説明しないし、
質問しないのが不思議なところ。
宝石とよく似ていると思うのは
「土地」。
1坪要りませんか? と聞かれ
たら、必ず皆さんは、
「何処ですか?その土地…」と
聞くはず。
銀座四丁目の角は1.5億円/坪
ぐらいですが、
京都の山奥だと15万円/坪ぐらい
だろう。
同じ1坪なのに、1000倍の値段差。
宝石も同じ。どんな宝石か?
の説明をきちんと聞いた上で
買う方がいいと私たちは思うし、
日本のお客さんが礼儀正しいので
都合の悪いことは、説明しない
欧米のブランドである。
買う人は、知る権利があり、
よく分からなければ買わない方が
いい。
どちらにしろ、同じものが2つと
なく、需給のバランスで価値が
決まるところは、やはり不動産と
よく似ている。