初代 長次郎 黒樂茶碗 「万代屋黒」 桃山時代(十六世紀) 樂美術館蔵 https://metropolitana.tokyo/ja より引用

日本のハイエンドな文化と

いえば「お茶」が代表的。

長い歴史に加え、その時代

ごとの社会的地位の高い人物

が、自らの感性に磨きを

かけながら、トレンドを

作り出していった様は、

まさに日本のハイエンドと

いって差し支えないと思う。

実際に、欧米の文化的に

ハイレベルな方に「日本文化」

を聞くと'Tea ceremony'' 茶道、

という人は多い。

そのお茶の会で、

お道具を拝見する場面。

例えばお茶碗、お茶尺、おなつめ

などのお茶器の名、来歴を

聞きながら(私も含め、ほとんど

何も分かっていないが…)

どう感じるか?

などを亭主と会話しながら、

実際に手に取って拝見させて

いただく。

何百年前に、お大名が、茶人と

同じものの触感、色目、重さを

感じる。

しかもオーナーさんの想いの

こもった説明付きで。

値段の高い茶器を見せびらし

「これは世界で一番お高い~です。」

といったような自慢話ではない。

物質的な話の世界ではなく、

高い精神性のはなし。

それは、最高の宝石ルビーにも

言えることで、人の感性に響く

頂点にあるものは、時を越え

受け継がれていく存在であり、

その時代の社会情勢でコロコロ

変わっていく「貨幣価値」で

語る方が失礼というもの。

そういった意味で、お茶もルビー

もハイエンドの頂点かも知れない。

ハイエンドな文化とルビーは相性が

とても良い。