モーゼが、虐げられていたユダヤ人を

連れてエジプトを脱出したストーリー

から始まる旧約聖書「出エジプト記」

には、エルサレムの祭司のために胸当て

お織りなさい…とあり、それに飾る12個

の宝石の記載がある。

第一列目には、

ルビー、トパーズ、エメラルド

第二列目には、

ざくろ石(ガーネット)、サファイア

ジャスパー、

第三列目には、

オパール、めのう、アメシスト

第四列目には、

藍玉、ラピスラズリ、碧玉

があり、それぞれにイスラエルの

12部族の名が彫られているのだが、

ルビーが一番先頭に並んでいる意味は、

「知恵は、宝石(ルビー)よりも尊く、
貴方の望む何物も、これに比べるに
足りない」(箴言3章15)
「だれが賢い妻を見つけることが
できるか、彼女はルビーよりも尊い」
(箴言31章10)

ダビデの子でありイスラエルの王で

あったソロモンの教訓である

「箴言(しんげん)」として登場する。

その当時から最高の宝石として認識され

ているのが宝石ルビーであり、書に記述

があるということは、相当、特別な宝石

だったことがわかる。

ニューヨーク市立大学のTed Themelis博士

の説では、ルビー鉱脈近辺の旧石器時代の

洞窟に原始人がルビーを収集していた形跡

があるそうだ。

ちょうど火を使い始めた人類は、夜中に

赤く輝く炭火のお陰で、火を恐れる夜行性

に大型肉食動物に襲われ難くなったそう。

炭火は熱くてポケットに入れられないが、

よく似た色のルビーは手に持つことができ、

怖いものから守られるような気がしたのか

も知れない。

世界中で、御守りに赤色が使われたり、

レッドカーペットのように大切な人が通る

ところを赤くするのも関係があるはず。

とにかく歴史が長く、地球上で最も頑丈で、

最も価値(値段の高い)赤色が宝石ルビー。

ちなみに、ルビーの語源は旧ラテン語で

「赤」という意味。