天然無処理で美しいルビーの仕事を

17年続けてきて、つくづく感じるのは、

需要と供給のバランスが、モノの

価格を決めているということ。

無処理で美しいルビーは、同じもので

あれば15年前も今も同じ価値のはずだが、

流通する値段は、ミャンマー国内では、すでに

4~5倍、日本国内でも3倍。

同じルビーなのに...

これは、ミャンマーが経済解放し、

米国の経済制裁が段階的に解除されて

きたために、外国人が買付しやすく

なったことや、インターネットによる

無処理で美しいルビーの高い価値に

ついての情報が伝わりやすくなったこと

が理由かも。

要するに需要が高める要素が増えた。

今から500年ぐらい前は、今よりも

もっと高い評価を得ていたルビーだが、

人工合成石や処理石の出現、そして、

その違いを情報開示しなかったため

20世紀は、安い石に成り下がっていた。

しかし21世紀、インターネット

による情報拡散によって、元々の価値が

再認識され始めた。

だから、天然無処理で美しいルビーと

保証できるモノと鑑別書のコメント欄に

「加熱処理された痕跡が認められない」

(どこにも、無処理だと書いていない…)

と書かれてあることで非加熱ルビーと

呼ぶばれるものの違いも知れわたるはず。