飛行機もインターネットも無かった時代。

鉱山で、原石を見つけてから、コレクター

の手に渡るまでには、今とは違い、遥かに

長い時間が、かかっただろう。

処理をしているとかどうか…など品質について

細かくルビー言わなくても40年ぐらいは

分からなかったし、分かったとしても世代も

代わったりして買う時の話などおぼえていない。

宝石は、値段があって無いようなモノ…

などという人もいるが、それは、宝石として

価値の低いモノを高く買ってしまったから。

しかし、25年ぐらい前から急速に進んだ

情報化社会では、品質も流通価格もすぐに

伝わっていく。

創業して、まだ20年経っていないモリスは、

情報化社会と共に育った宝石商なので、

私が知っていることは、お客様が知っているべき

…情報開示に努めている。

時々、「森さん、そんなに情報開示すると商売する

隙間が無くなってしまう。安く買って高く売る努力

をするべきだ」というお声を頂く。

おっしゃる意味はよく分かるし、ありがたく

アドバイスとして頂戴するが、モリスは

品質の高い宝石ルビーの原石を手に入れ続ける。

それは…当たり前だが、品質の高い原石は

鉱山で採掘しても、出現率が低くコスト高に

なるし、鉱山主にお願いしても、値段が高い…

結果として値段も高いから。

将来的にも品質の高いルビーは、数はほとんど

増えないが、低いモノは毎日増えていく。

情報が伝わりやすくなれば、どうなるか?

安いものはもっと安く、高いものは、もっと

もっと高くなる時代。