天然無処理で美しいルビーの仕事を

15年続けてきて、今、つくづく感じる

のは、需要と供給のバランスが、モノ

の売買の価格を決めているということ。

無処理で美しいルビーは、同じもので

あれば15年前も今も同じ価値なのですが、

流通する値段は、ミャンマー国内では、

すでに4~5倍。

日本国内でも2~3倍です。

同じルビーなのに...

これは、ミャンマーが経済解放し、

米国の経済制裁が段階的に解除されて

きたために、外国人が買付しやすく

なったことや、インターネットにより

無処理で美しいルビーの高い価値に

ついての情報が伝わったため、要するに

需要が高くなったため。


今から500年ぐらい前は、今よりも

もっと高い評価を得ていたルビーですが、

人工合成石や処理石の出現と、その違い

を情報開示しなかった業者のため

20世紀は、安い石に成り下がっていたが、誤魔化せ

ないインターネットの時代、情報が拡散する。

業界や販売する側の都合では、お金を払って

購入されるコレクターは、納得することはない。

実際は、どうなのか?

ほんとうに希少なのか?

そういう時代が、始まった。

加熱処理しているか、どうか分からないけど、

「鑑別書に加熱された痕跡が認められない」という

コメントが書いてあるから非加熱ルビーだ!

なんて安直な考えは通用しなくなる。