宝石ルビーを探すには、ルビーを見分けら

れる宝石商を探し、説明を聞くのが

一番の近道。

それは、流通するほとんどのルビーは、

見た目は同じでも、人工的に合成されたも

のや、人為的に処理をして色を改良した

ものであり、価値の高いルビーとは

いえないものが大半だから。

「鑑別書がついているから大丈夫です」

というセールストークには要注意。

さて…

下の2つのルビーは、国際的に通用する

某宝石研究所の分析結果報告書に

ピジョンブラッドカラーとコメントされて

いるものです。


色の濃淡は、#6と#5ですが、美しいか

どうかの判断は、少し甘い。

そして、左側のルビーには、テーブルの

表面まで達する破損の原因になる亀裂

フラクチャーが確認できます。私たち

宝石商は、「欠点あり」と認識し、

品質は、C-6、アクセサリーのクオリティ

です。

良い子、悪い子、普通の子で例えるなら、

悪い子です。

第三者が発行する鑑別書は、品質保証する

モノではなく、プラスチックやガラス、

または良く似たものをルビーと間違わない

ようにするためのものであり、品質は

明記されていないことにご注意下さい。

ピジョンブラッドとか呼び名を気にする

前に品質を確認して頂きたい。

クオリティスケールという物差しでみて

見ると、左側のルビーは、黄色の枠に

入りますので、希少性も相対的に低い。






S-5ジェムクオリティは、この様なレベル

です。同じルビーという呼び名でも、

プロの宝石商に品質を聞いてみましょう。

その時に、ルーペを出してそのルビーの

内包物(インクルージョン)を確認して、

説明してくれる宝石商は、安心です。

鑑別書が出てきたら… 心配して下さい。

「品質の説明をして下さい」とお聞きに

なって、「鑑別書に~」という説明だと

ルビーの品質を見極める技術は持って

おられない方でしょう。