一般的にルビーは加熱などの人為的

な処理をして美しさを改良して流通して

います。

世の中のルビーのほとんどすべてが加熱

などの処理をしたものですから、処理を

することが良いか悪いか?

という議論はナンセンスです。

処理しているのが普通ですが、

天然無処理で美しいルビーとは、違うもの

として認識されるべき。

…希少性に大きな違いがある。

処理したモノは、時間と共に

増えていくわけですから、価値は低下

していきますが、無処理で美しいものの

産出量は、増えそうにない。

いつの時代も足りない… 定石らしいが…

モリスはミャンマー産の無処理で美しい

ルビーだけを取り扱うので、加熱処理の

有無を見分ける技術はモリスにとって

とても大切でした。

というわけで、自社で実際に処理をして、

処理前と処理後の違いを研究しています。

宝石学会に発表した内容物の

熱変化について…



これは、加熱処理をする前の姿で、これを

600度で5時間加熱処理すると…



この様な姿になります。


拡大すると、



この様な内包物が、



ルビーよりも融点の低い結晶

などが温度が上がることで、

膨張し、結晶の周りを破壊して

いることが分かります。

もちろん内包物自体も変色

しています。

モリスでは、このような実験から

得られた情報で、自分たちが

ルーペで処理の有無を見分け

られるようになりたい…と

10年前から自社でコツコツ情報を

蓄積しています。


近々、皆さんと情報共有ができれば、

と楽しみにしております。