宝石鑑別をする業者が、よく

「ピジョンブラッド」といわれる色だと

ルビーにコメントすることがよくあります。

美しいルビーを褒め称えるためにコメント

するのであればまだ良いのですが、

とても美しいとは言えないルビーに

ピジョンブラッドというコメントをつけて

いるのを見るとガッカリします。

ピジョンブラッドと呼ばれるルビーは

価値が高い…と「言われている」のですが、

それでは、ピジョンブラッドの定義はキチン

としているか?というとそうではない。

ダイヤモンドの4Cにしてもそうですが、

第三者が、その宝石の特徴を述べるときは、

いつも、その宝石に対する「コメント」

「意見」であって、その宝石の品質を表す

ものでも、保証するモノでもありません。

品質を表記しないのに、呼び名だけ高品質

に感じる表記をする…

私個人的な意見として、ルビーのファンの

皆さんが混乱するだけだと思います。

実際に、モリスにも「ピジョンブラッドの

ルビーを見せてください…」というお客様

がいらっしゃいますが、ほとんどルビーの

美しさや処理の有無などの価値に大きく影響

する部分はご存じない。

モリスにも鑑別業者がピジョンブラッドと

コメントしたルビーはたくさんありますが、

それぞれのルビーの価値は、また違った

ところにあります。

呼び名だけが広がっていったことで、

ルビーの価値が分かりにくくなったのは、

残念です。