写真のリングは、マリーアントワネットの

姪にあたる、マリーエメリー妃のリングです。

彼女は、おばさんの髪の毛が入った

リングを着けて、同じように、フランスへ

嫁いでいきました。

マリーエメリーはのちに、アントワネットは

立派な女性だったと書き残しています。

また、それまでフランスで死刑といえば、

八つ裂きの刑だったのですが、

「人をそのような残酷な方法で殺めるの

だけはやめて下さい」とルイ16世に懇願

して生まれたのが、ギロチン台だそうです。

そのギロチン台で命を落とすというのも、

何とも言えませんが、このリングにまつわる

ストーリーを聞いて、マリーアントワネット

のイメージがごろっと変わりました。

そして、事情はあるにしろ、戦略結婚の末に…

気の毒な人生だったのですね。


指輪というジュエリーが他のジュエリーと

大きく違うのは、とてもパーソナルなモノ

だということです。


例えば…

王冠も素晴らしいのでしょうけど、

その時の王様の心配ごとや、気持ちは

指輪を見た方がよく分かります。

指輪は自分が見るために

発達してきたジュエリー、その他の

ジュエリーは、他人に見て貰うために

発達してきたからです。


このマリーエメリーのリングを見ると

同じようにブルボン家からフランスに

嫁ぐ時の彼女が不安な気持ちと出掛ける

ときの覚悟を感じます。

$ルビー社長☆森孝仁 presents ルビーの森

写真は、指輪88(淡交社)より