ルビーで、「ピジョンブラッド」と

いえば、濃赤色の一番良い色と

いわれていますが、モリスは、

私たちの保証書にピジョンブラッドと

書いた事はありません。

本当にピジョンブラッドと書いて良い

のか?

調べれば調べる程、誰も責任を

持っていない「呼び方」だと

気づきます。

ピジョンブラッドは、

鑑別機関で、良質のミャンマー産の

ルビーで、加熱の痕跡が認められない

モノに対して付けられることが多い

表記です。

しかし、個々の鑑別機関によって、

色の濃淡も色相もまちまちで、

紛らわしい呼び方です。

諏訪会長の著書「宝石I、II」の

クオリティスケールを参考にすると、

一般的には、美しさと色の濃淡は、

Sー6がピジョンブラッドだと

呼ばれる事が多い様ですが、

鑑別機関によっては、7に相当する

色の濃さのルビーにピジョンブラッド

という表記があったり…

スイス、ルツェルンのGubelin Gem Lab

に訪問した時に教えて頂いた

色目だとSー5であったり…

それぞれの鑑別機関やジュエラー

によって差異があるのが事実です。

どれがピジョンブラッドなのか?



ミャンマー産の無処理で美しいルビー

に出会うこと自体が稀なのに、

そのルビーの中で最高の色であるはず

のピジョンブラッドが世の中に

こんなにたくさんあるのは、

ややこしいことです。

というわけで、客観的な共通認識が

無いので、どこの鑑別機関が、

ピジョンブラッドと呼んでも、

モリスでは、保証書には、

ピジョンブラッドとは書かないことに

しています。


写真は、JBSの品質判定のスケール上に

モリスルビーを並べたモノです。

$ルビー社長☆森孝仁 presents ルビーの森-ipodfile.jpg