
昭憲皇太后は、明治天皇妃として激動の
時代を生き抜いた立派な皇后だったと
言われています。
ブランドジュエリー(山口遼先生著)
東京美術に、このような記述があり
ました。
引用ここから→
洋装の正装をされた明治天皇の妃、
昭憲皇太后の肖像画である。
この絵を見るたびに、明治期の日本人
の気概をひしひしと感じる。これは
キョッソーネが描いた肖像画を写真に
写したもので、原画は明治神宮の宝物館
にある。おそらくあまり着たこともない
完全な洋装に身をかため、政府が西洋
から買い集めたジュエリーを着用されて
いる。(中略)きっと結んだ唇、ひた向き
な眼差し、どこからみても堂々たる姿で
ある。昭憲皇太后が偉かったのは、
こうした宝飾品を購入に頼るのではなく、
国内の業者に作らせるように指示された
ことで、日本のジュエリー業界は大きく
レベルアップしたのだ。
→引用ここまで
とありますが、その後の日本のジュエリー
業界が少し残念なのは、欧米のブランド
が持ち込んだジュエリーの量産品が主流に
なって、日本独特の進化があまり見られ
ないことです。
昭憲皇太后が指示して作らせようとしたの
は、私たちの文化を表現するような
ジュエリーだったのかも知れません。