
写真は、橋本コレクションの中の赤色の石
を使ったヒストリックリング。
1905年アメリカで作られたリングのようですが、
使われている石が人工合成ルビーです。
そのジュエリーの枠から、かなり高額だったこと
が分ります。
丁寧に作られているだけに、余計にがっかりして
しまいます。
今では、人工合成ルビーは、宝石と見なさない
ので、何か「ニセモノ」を見ているような気がして
きます。
持ち主が聞いたら…がっかりするでしょうし、
一生懸命につくった職人さんも気の毒に思えます。
さて、人工合成ルビーについては、
1890年代後半にフランスのベルヌイ博士が
発明した当時、「天然のルビーよりも美しいルビー」
として高額で取引されていました。
発売当時には、作られた数が少なく、
高かった希少性が、製造方法の広まりと共に、
人の手で数を増やすことができ、
珍しいモノではなくなってしまいました。
希少性が低下し、現在は「宝石」として取引
されることは無くなりました。
時間の流れを感じるという意味では、貴重なリングです。
100年後もしっかりと価値があるモノをお届けしなければ
と思いました。
写真)橋本コレクション 158番