
私は、ルビー色が大好きなので、まず鳥居に
目に入ります。
次に鹿の背中でしょうか。
写真は、春日大社の「春日鹿曼荼羅」と命名
された鎌倉時代の絹本著色です。
奈良の春日大社らしく、鹿と鳥居
が強いシグナルを送ってくれますが、
良く見れば、鹿の背には仏様が…
鹿の背中から生えた木の枝に仏様がおられる。
鳥居をくぐって入ったところにあるのは、
みんな同じで、仏様もルーツは同じなので
大切にしよう…というメッセージに思えるのです。
春日大社には、この他にも、神社の神様を
仏様で表現した「本地仏曼荼羅」もあり、
日本の神社と伝わった仏教が融合しています。
私は、海外の方に、日本とは何か?と聞かれると、
「こだわらず、取り入れるのが上手なところ」と
応える様にしていますが、
仏教も、茶道も、考えてみれば自動車も…
柔軟に自分たちの形にして「頂戴」するのが上手です。
今から800年以上前の絵をみると
そう感じます。
これからは「頂戴」するばかりでは申し訳ないので、
おすそ分けしていく時代かも知れません。