ラストシーンで涙がこぼれたのには、自分でも驚いた。

なんだかよくわからないけど、元気になる映画に出会えた。

クスリと笑えて、ホロリと涙のロードムービー。




ちょっとぽっちゃりで近眼の女の子、オリーブが夢見るのは

カリフォルニアで行なわれる「リトル・ミス・サンシャイン」に輝くこと。

でも、オリーブの家族は個性派ぞろい!というかダメダメ家族!


自分の考えた「成功の9ステップ理論」を売り出したいけど、

理論どおりに成功できない「負け犬」の父に、

料理もしなけりゃ、タバコもやめられない母。

ニーチェを敬愛し、パイロットになるために無言の誓いを立てて、

家族ともコミュニケーションをとれない兄、

さらには白い粉を吸っちゃうエロ現役のグランパ。

そんな家族に飛び込んできたのは、オリーブの伯父で

男に振られてリストカットしちゃったゲイの学者。


そんな家族がワーゲンのミニバスに乗ってミスコン会場に向かう。

オリーブの夢を叶えるために。



このミニバスもオンボロで、クラッチが壊れちゃうので

家族がみんなで押さないとエンジンがかからない始末。

何をとってもダメな旅の果てで、オリーブの夢は叶うのか。




車という閉鎖された空間で、逃げ場のないそれぞれの思いがぶつかる。

みんなが力を合わせて押さないと動きださないなんて、

まさにそのミニバスが家族そのものなのです。


仕事の失敗、不慮の事故、体の異常。

旅が進むほどオリーブの夢が近づくけれど、

他の家族の夢は叶わなくなっていく。悲しいコントラスト。


そしてついにたどり着いたコンテストでは

家族みんながひとつになってバカ悲しくて、バカ楽しいステージに!

大人の美を求めるミスコン関係者からはブーイングでも

音響さん、ミスコンマニアからは大絶賛。



負け組、勝ち組が叫ばれ、単一化された価値観の世界で

涙と笑いでそんなものを吹っ飛ばしてくれる家族たち。


会場をあとにする家族は

当たり前のようにワーゲンを押しながら出発する。

いつの間にか、家族は、ひとつになっていた。



数あるロードムービーの中でも一番好きかも。

また歳をとったら、もう一回見てみようっと。