紅鮭屋総本店  紅鮭はかく語りき・・・ -22ページ目

紅鮭屋総本店  紅鮭はかく語りき・・・

元yahooブログの「紅鮭はかく語りき・・・」です。
あっちのグサービス中止に伴い、恥ずかしながらこっちに移ってまいりました。
相変わらずの不定期、独り言徒然です。

ウチの店では、
日本人だって、外国人だって、
働く上では最初の待遇はみんな一緒。
 
じゃ、
待遇や評価はどう変わるのか?
もうダイレクトにその「仕事ぶり」で変動する。
 
言葉が多少拙くとも、
感のいいヤツは最初から「仕事ぶり」が違う。
ウチみたいなトコでは、
資格もスキルも経験もそんなに必要じゃない。
ただ、その時その時に自分が何をするべきかをわかっているヤツ、
お客の動き、他のスタッフの動きを「見る」ことができるヤツっていうのは、
最初から何かが違うし、
そういうヤツと一緒に働くと、
背中を任せられるような安心感ができてすごく円滑な営業ができる。
どんなに忙しくとも、精神的にはゆとりがあって、
心を込めた「接客」ができる。
 
そういう人は他のスタッフからの信頼も厚く、
評価もぐぅーーーんと上がる。
 
が、
そういう人は滅多にいないのが現実。
過去に何人かいたが、
みんなビザの関係上帰国の途についた。
 
人の出入りがある度、
そういう「いい人」が来ればいいと心底願う。
 
で今回、
ホビット、siri、薄幸3号、他男一人の4人が入ってきた。
(四人目は挨拶程度しかしてないので、どんな働きっぷりなのか知らない。)
 
ちなみに「薄幸3号」とは、
みるからに幸せから見放されているような幸薄感と、
チワワのごとき儚さ感を全身からかもし出している娘っ子のこと。
言葉もカタコトだが、それ以前にたぶん人見知りが激しいらしく、
会話が成り立たない。
 
思えば「1号」も「2号」もそんなカンジだった。
 
特に「2号」は、先日退職したよく泣く娘っ子のことで、
親に内緒で留学中にベトナム人と結婚したものの、旦那はビザ切れで強制帰国。
その後半年音信不通。友人知人を頼りなんとか連絡をつけ、離婚届を持って単身言葉のわからん国へ乗り込んだ。
バイト仲間に送ってきたメールによれば、
「あんな貧乏な国では暮らしていけない。」と泣いて戻ってきたらしい。
籍は?
「離婚はしなかったみたいですよ。なんか、向こうの親御さんに気に入られてらしくて。一緒に養鶏してくれる嫁が欲しいみたいですから。」
 
薄幸な娘っ子どもよ、せめてどこかで幸せになることを祈ってるよ。
 
さて、
今回のバイトの中で「いい人」になる可能性があるヤツはと言えば、
意外にもホビット。
 
ホビットは、
自国の国立大学を出た後、芸大へ留学。
「芸大って?どこの??上野??」と恐る恐る聞いてみたところ、
「ほかにある??」との名回答。
専攻はインテリアデザイン。
絵を描くこと、モノを作ること、そういうモノを見ることが大好きだったが、
貧乏故に途中で退学。
そして、2人の子持ちとなり、1日7食を食す今に至る。
華々しい経歴のくせに、なぜ今飲食でバイト?と聞けば、
「だって、賄いがでるじゃない♪」とまたもや名回答。
 
実に惜しい。
色んなコトが実に残念なヤツではあるが、
人を見る、モノを見る「目」があるヤツで、
全体を見て仕事をすることができる。
まー、まだ入ってきて3日目だから、この先いろいろ粗も出てくるだろうけど、
一番この子が「まとも」だった。
 
で、一方のsiri。
いや、siri改めロビ子。
それはそれは大物でございました。
まず、日本の文化から教えなければならないのでございますよ。
聞いた話では、アイスコーヒーを飲むのは日本と韓国と中国の一部らしいですねぇ。
ベトナムでは一般的ではないそうです。
故に、ガムシロを知らない。
アイスコーヒーをお客に出すのに、ガムシロをいつも忘れるので、
聞いてみたところ、
「どうぉし、て、でぇすかぁ?コーヒーに水入れるは??」と
聞き返された。
 
 - あれ水じゃないんだよ。シロップね。
砂糖じゃ冷たいから解けないでしょ?だから液体の砂糖を出すんだよ。
 
と説明すれば、
 
「さ、とぉっおぉ??」
 
 - sugar。甘いの。それを水で溶かしたやつ。
 
「sugar?・・・・・、あぁ、ビーですねぇ。甘いのヤツぅ。」
 
ビー?ベトナム語か??
ビー、びー、beー・・・・、ひょっとして蜂(bee)か?それは甘いのを集める虫か??
 
「そ、です、よ。沢山飛ぶのヤツですぅ、よ。」
 
ちげーよっ!!
 
言葉の壁の向こう側は別次元でしたとさ。
 
それから、
砂糖とは何か、アイスコーヒーとは何かを説明し、
舐めさせ、実際にガムシロ入りアイスコーヒーを飲ませ、
コレをこういう風に飲むにはガムシロが必要。
だからお客には必ず持っていけと説明した。
 
その光景を一部始終、笑いをこらえて見ていた調理場のスタッフから、
俺に新たなおくり名が。
 
「サリバン先生」
 
ヘレンケラーに水を教えるサリバン先生のような光景だったからだという。
 
そういえば、「奇跡の人」っていうのは、
本当はヘレンケラーのことじゃなく、サリバン先生のことを言うんだってね。
 
俺は奇跡を起こせるのか??
つか、この場合の奇跡って何??
毎日毎日、こうやってひとつづつ教えていけば、
いずれはロボットに、いや「いい人」になるとでも??
 
とりあえず、答えは1週間先。
見極めてダメそうなら店長に相談だ。