烏が鳴いている 木の根元を掘っている女性、合掌
■うめき声、男が倒れている “おんなに うしく”、ダイイングメッセージ 血の滴るナイフを持った人物の姿
パトカーが神社に集まっている
浅見光彦（中村俊介）登場、“何かあったんですか”
女性と目が合う 去って行く女性
警戒線の中に警視庁西ケ原署の宮本警部（石田太郎）、光彦と目が合い招き入れる 部下の小堀（飯田基祐）と三石（川口真吾）がいる
被害者の免許証、山野稔（並樹史朗）、スコップが落ちている
15時12分、110番通報があった “平塚神社の裏山で人が死にました”
通報者は若い女性だった
平塚神社は浅見邸の近く、お手伝いの須美子（藤田瞳子）が雪江（野際陽子）にパトカーが集まっていた事を伝える
西ケ原署、山野の妻 浩子（棟里香）と商社の同僚が身元確認にやってきた 会社では、午後から仕入れ先巡りをすると言って会社を出て行ったと言う
通報者から署に電話、ダイイングメッセージのことを伝えるが、身分を明かそうとはしない
山野は考古学マニアだった 平塚神社にも言い伝えがある 後三年の役、源義家が奥州から戻り、ここに鎧を埋めた
平塚神社の裏山から埋葬された猫が発見された あのシャベル、猫を埋めるために使ったようだ
名乗り出ないこと、公衆電話を使って通報していること、“いずれにしても単なる目撃者とは思えない”、と光彦
小松空港到着、花火工房に電話する目撃者の女性 二人は明日会うことを約束する
光彦が走る 目撃者の身元が判明した 北原千賀（秋本渚）21歳、音大生 アパートの隣人の話では、金沢に行っていると言う 山野稔も金沢出身
光彦は「旅と歴史」藤田編集長（小倉久寛）に金沢ルポの売り込み、了承を得る
■石段から転落する北原千賀
金沢へ向かう車、光彦に宮本から電話、金沢美術の小径、昨夜21時頃死体発見、最重要人物が消された
金沢兼六園、東茶屋町、梅の橋、国立金沢病院に遺体安置
母親の北原絹江（銀粉蝶）、そして友人の春山順子（後藤理沙）
金沢中署の柏木（不破万作）と岡林（増田由紀夫）が対応
4人で現場の石段へ、下で花を手向ける男がいる 見覚えのない人物
光彦が連行される 事情聴取、光彦が質問攻めにする
宮本と小堀がやってきてコントが始まる 兄は警察庁刑事局長
今回の通報者も名乗らなかった、と言う
山野が属していた考古学同好会が参加している発掘現場へ光彦、会長の芳崎潔（江藤潤）を紹介される 山野のことを聞こうとするが、“山野は除名が決定していた”、と芳崎 理由は、同好会顧問で大学助教授 永瀬義治（塩屋俊）の論文を盗用したから
同好会は正会員206名、40年近い歴史を持つ 前会長は春山順一郎、春山順子の父、6年前死亡、能登の花火師
北原千賀の葬儀、出席者、母の絹江、春山順子、その母瑞枝（岡まゆみ）、芳崎会長、その妻 志穂（北河多香子）、永瀬助教授、その妻 香奈子（洞口依子） 香奈子は元高校教師、千賀と順子は教え子だった
永瀬は20日から23日、東京で学会出席、事件があった22日は東京にいた
永瀬の研究室を訪ねる宮本、小堀、光彦、助手の小島（中込佐知子）が永瀬の業績と山野の盗用を熱弁する “自業自得、殺されて当然の男だ”、と永瀬
永瀬の妻 香奈子は千賀の進路相談に関わり、音大への進学の件、母親を説得した
花火工房を訪ねる光彦、千賀が金沢に来た理由、順子が思い出す 千賀は伝統工芸館に行くと言っていた
順子は光彦に同行し、犯人捜しすることを決意する
加賀・能登伝統工芸館、牛首紬の展示、“うしくび” ダイイングメッセージと関係あるのか
牛首紬の生産地は金沢市内から南へ50kmにある白峰村
織りの資料館「白山工房」へ 主人の友井（井原啓介）に話を聞く
牛首紬は、それまで捨てられていた双子の繭を使うことにある 不揃いの糸、不揃いの織物 手作業の牛首紬、生産量は限られている 玉織繊維との付き合いがある
そこに山野が買い付けしようとやってきたが断った 女性と一緒だった
玉織繊維こそ、芳崎が専務、妻 志穂がオーナーの会社だった
山野に加担したのが秘書の一ノ瀬美和（久保浩子）だったので解雇した、と志穂
小物販売店で働く一ノ瀬美和を訪ねる光彦と順子
“山野には勝算があった”、と美和 芳崎専務の弱みを握っていた
愛人がいる芳崎は婿養子、ばれたら一巻の終わり、社長就任も水の泡 秘書だった美和、芦原温泉への不倫旅行も知っている
美和に食らいつく光彦、能登の花火大会で密会していたことを聞き出す
「永瀬加奈子」としてではなく、友禅作家の「村上かな」として
村上かなは白山工房に熱心に通っていた 牛首の工程を全て経験した 染色も習った 芳崎専務の紹介があったので便宜を図った、と友井
《まとめ》山野は、芳崎と香奈子の密会現場を盗撮し、香奈子からは永瀬の研究成果を持ち出させ、芳崎には牛首紬の権利を要求した さらに、村上かなの作品にも手を伸ばそうとした
山野を放置しては未来がない 山野を呼び出して殺したのは香奈子、千賀が金沢に来て香奈子は真相を告白し自首しようとした 千賀を殺したのは芳崎だった
《参考》シリーズのリスト