瀬在丸紅子の事件簿 黒猫の三角 2015 フジTV 原作:森博嗣 第二版 | moris11のブログ

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尋常性乾癬と約20年共生している
2014年12月より糖質制限開始
HbA1C改善、ダイエット
2015年3月一杯で給与生活リタイア
フリーター生活に入り、これが性に合っていたことに気付く
月平均で万歩/日確保
悩んだら歩く、とにかく歩く
2015.12.10改訂

広い庭、蓄音機から流れるジョルダーノのオペラを聞きながら、シャーロックホームズ “恐怖の谷”を原文で読んでいる瀬在丸紅子(檀れい)、“頭がキンキンする、と静江様がおっしゃっていますので止めてもらえますか”、と家政婦の酒本(笠木泉)
“いやだ”、と紅子 小田原静江(川上麻衣子)登場、針を上げる “ここはもうあなたのお屋敷ではないでしょ、離れに戻って頂戴”
執事の根来機千瑛(長塚京三)が紅子を連れ出す

 

没落貴族の紅子、近所のアパート 阿漕荘に行き麻雀に耽る 6月6日、保呂草探偵事務所がその場所


杉並区内女性連続絞殺事件捜査本部
始まりは3年前の6月6日だ、と警視庁捜査一課 林警部(神保悟志)
高木理香(高橋萌衣)11歳が頸部をプラスチック製のベルトで絞められた 2年前の6月6日には井口由美(鈴木華絵)22歳が、最初の事件現場近くの橋の下で同じくプラスチック製のベルトで絞殺された 1年前の6月6日には、同じく杉並区内の公園で、久野慶子(松田並子)33歳が同じ手口で殺された 犯行時刻は全て夜、同一犯の犯行 今夜、44歳の女性が殺される


麻雀メンバー、他の三人、香具山紫子(相楽樹)(大学生)、小鳥遊練無(千葉雄大)(大学院生)、保呂草潤平(萩原聖人)(探偵)


静江から保呂草に電話、“1時間後に伺いたい” 静江はこのアパートの大家だった
静江は、差出人不明の郵便物を受け取っていた 中には、過去の殺人事件の切り抜かれた新聞記事が入っていた 静江は今日44歳になる 保呂草に警備を依頼する理由、“仕事がしっかりしているし、何より口がかたいから”、静江はこれまでも仕事を頼んだことがあるようだ
保呂草は、助手を二人つけることを求める 部屋の外で立ち聞きしていた紫子と練無を部屋に入れる


紫子が紅子に報告に来る “ミステリー好きの没落貴族にとってこれほど楽しみなイベントはそうないでしょう”、紅子は方針を変えてパーティーに出席することにした


保呂草の警備計画、紫子は会場内、練無は表の駐車場に停めた保呂草の車の中で屋敷と正門を監視、保呂草は玄関前で建物の入り口をチェックする 連絡手段は無線を使う 静江には、パーティー会場と書斎だけ使うよう要求していた


パーティーには、静江の父親 小田原長治(梅野泰靖)、静江の夫 政哉(佐戸井けん太)、息子の朋哉(鷲田詩音)、居候の東尾繁(吉家章人)、同じく居候の浅野美雪(東野佑美)が出ていた 紅子と根来が話している 紅子は、犯人はゾロ目殺人に便乗しているのか、それとも別の目的、例えば宝石泥棒、への目を逸らすためなのか、と考えている
根来は、静江が保呂草に会いたいための狂言ではないのか、との感想を話す


父親の長治が外に出た 紫子が後を追う 静江の書斎の窓を見ている 猫の声がする


静江は、少し休む、と言って書斎に入る 練無が、書斎の照明がつき、静江のシルエットが見えることを報告する
政哉が、紫子に、アパートを出て屋敷に引っ越してこないか、と誘う 浅野美雪も元は阿漕荘にいた 家賃はタダにする、と誘惑する “東尾さんもタダなんですか”、と紫子 “家内に聞かないとわからない”、と政哉 大きな音、二階、静江の書斎か


練無から報告、窓の傍に男のシルエットが見えた、照明が消えた
二階への階段を上がろうとする紅子を抑え政哉が先に立って静江の書斎へ 返事がない “酒本さん鍵を持ってきて”、と政哉


■静江が殺されている 首にプラスチック製のベルトが巻かれている
紅子はベルトを切り外し、救急車を呼ばせる


絶対に誰も入っていない 犯人はいつ入っていつ脱出したんだろう
“完全な密室殺人ということですわね”、と紅子


警察がやってきた 林警部が紅子に声をかける 知り合いのようだ 
“前のダンナよ”、と紅子


翌日、庭に根来と練無、紫子が集まっているところに長治が出て来た
黒猫を“デルタ”、と呼ぶ 額に三角形があるのでデルタ
“黒猫のデルタ、愉快な名前だろう” そこに紅子が出て来た 長治は語る “静江のことで慰めは無用、人には定め、というものがある”


“今夜、推理大会をする”、と宣言する紅子、“林さんも呼んでね”、と根来に命じる


根来が現場に来ている林に紅子の言葉を伝える 林が聞く “根来さんは私を嫌っていらっしゃるんですね” 肯定する根来、“しかし夕食会には来ていただきたい”


紅子と林の間には息子の“へっくん”、がいる 先週の面会をすっぽかした林を紅子は許さない


夕食会、紅子、保呂草、練無、紫子、林、林は部下の刑事を連れてきている
林に捜査状況を聞く紅子、密室の謎は捜査中であるが、殺された4人の繋がりが見えて来た、と林 11歳の高木理香は、静江が経営する学習塾の生徒だった、22歳の井口由美は、静江の塾で臨時講師としてバイトしていた 33歳の久野慶子は浅野美雪と関係があった
美雪が助手をしている大学教授の社会人講座を受講していた


“薄いつながりですわね”、と紅子 動機が見えないが、遊びで殺すのは健全であり驚くことではない、と紅子は言う 根来が反論する “動機がわかれば安心する” 静江が死んで利益を得るのは夫の政哉
紅子は、政哉と美雪は不倫関係にあった、と指摘すると一同が驚いた
深雪と政哉は同じハイビスカスの指輪をしていた 沖縄旅行に一緒に行っていた 政哉は愛人を家に置いていたが、静江は黙認していた 自分も同じことをしていたから “全く狂っているとしか思えません”、と根来


政哉が美雪を抱いている “これで邪魔者が居なくなった” 朋哉が見ている


捜査会議、政哉には過去3件中、2件にアリバイがあった 2年前の6月6日は北海道出張、3年前は入院していた


犯人がぞろ目に拘る理由、紫子には理解できない 保呂草は不思議じゃないと言う ”紅子さんも遊びで殺すのは健全、と言っていた” 紅子と保呂草は価値観が似ている、と保呂草は思う


紅子が部屋で実験をしている 炎色反応、練無がいつもと異なり女装せず助手をしている
“ベイズ確率、フェルミ推定、データマイニング、数学的なアプローチで解こうとしたがダメ、この犯人はテキトーで公式も法則もあてはまらない” “紅子さんって何者なんですか”、と練無、“バツイチで子持ちで貧乏”、と紅子


政哉の様子がおかしい 駐車場とは逆方向に歩いている 紅子と練無が後をつける 政哉を追う紅子と練無を目撃する保呂草と紫子も後を追う 見失った 4人は二手に分かれて探す
神社に入って行くのを保呂草と紫子が発見、政哉が倉庫のようなところに入って行った はじけるような大きな音、ドアを開けて中に入る
政哉がうつ伏せで倒れている 頭から血、保呂草は紫子に救急車を呼ばせ、自分は犯人捜しをするために倉庫を出る


倉庫の電気が消え紫子が襲われる プラスチック製のベルトで首を絞められる
戻ってきた保呂草がベルトを外し救急措置をする そこに紅子と練無
病院に運ばれた紫子は助かった 政哉は死んだ


紫子の話、“電気が消えてすぐに襲われた、犯人の顔は見ていない”


保呂草の部屋に紅子と練無、保呂草は警察で事情聴取を受けている
“同じ凶器を使っているが、6月6日でもないしゾロ目でもない

壁の色紙に紅子の目が留まる
“林選弱桑” 林は弱き桑を選ぶ リンセンジャクソウ
 

東尾が美雪に迫っている それを見ている朋哉 ナイフを取り出す
 

“あれから2週間、何の進展もない”、と林 庭でレコードを聞く紅子に愚痴る 林は紅子の能力を知っている 紅子の推理を聞きたい
ゾロ目へのこだわり→幼稚性、高木理香と同い年、狂った両親を憎んだ 小田原朋哉、その時、男の悲鳴、ナイフを持った朋哉が東尾を襲っている 止める紅子、そして林がナイフを奪う
“彼は犯人じゃない、犯人が今更ナイフを振り回すはずがない”


《まとめ》紅子は保呂草をバーに誘う 保呂草は、これまで何度か紅子にモーションをかけていた 紅子は断りつつも、犯人がわかったら私から誘う、と言っていた
保呂草は、遊びで殺すのは健全、と言った紅子と価値観が似ていると思っていたが紅子は否定する “私は絶対に殺人を認めない、なぜなら、自分が殺されたくないから”
犯人は保呂草、理由を説明する紅子、一つは、保呂草が飾っていた色紙 “林選弱桑”、中に、11 22 33 44 が隠れている
一つは、あの日、保呂草は玄関前にいなかった 閉じた正門の向こうに停めていた車の上にいた黒猫が見えていた 練無に猫をどかすよう頼んだ 高い場所、静江の書斎にいた これで密室の謎が解ける
保呂草は認める 政哉が静江殺しを依頼してきた 報酬は3000万円、偶然にも6月6日が誕生日で44歳、だから引き受けた
そもそもの始まりはたまたまがきっかけ、殺した少女が11歳、殺した日が6月6日だった
2年前は、静江の依頼で内偵調査をした相手だった 3人目は受付のアルバイトで年齢を知った 政哉は、保呂草が連続殺人犯であることを知り、自分も殺しをしたいと言ってきた
ターゲットは紫子、あの時、政哉は死んだふりをしていた 保呂草が倉庫を出た後、政哉が紫子の首を絞めた 戻った保呂草が政哉を撃ち殺した
保呂草は、紅子を殺そうと思っていた オペラに誘おうとして断られたが、2014年8月8日、座席はS席の8列8番だった 紅子は41歳だが、紅子さんならルールを破ってもいいと思った
保呂草は、銃を取り出す 紅子は平然と帰ろうとする 撃とうとする保呂草 そこに林、紅子を庇い肩を撃たれる 今度は紅子、その時、バーのママに扮していた根来の回し蹴りが保呂草を襲う 紅子が無防備で来るはずがなかった
“何故もっとはやく”、と林、言うまでもなかった 根来にとって林はどうでもいいい
保呂草の本名は秋野秀和、保呂草はアパートの前の住人だった 髭ぼうぼうだった保呂草に成り代わっていたが誰も気づかなかった
長治が、黒猫のデルタを愉快がった訳、クロネコのデルタ→クロネッカーのデルタ、これも数字のゾロ目に関係がある
エンディング、本物の保呂草が帰ってきたようだ

 

《参考》初版