ネット、淋しい、メル友探し
■山梨県桂山ダム、死体
東急電鉄旗の台駅、弁護士バッジ、カフェ、法律事務所へ
殺人事件の被疑者を担当していたカワイ弁護士が突然辞表を出した
“金にならないことはやりたくない、とさ”、と所長の塔之木（古谷一行）
事務所は、里村タマミ（沢口靖子）と事務員の椎名麻衣子（山田麻衣子）、3人になった
桂山ダム殺人事件もタマミが担当することに
週末、鹿児島の実家に帰る予定もキャンセルせざるを得ない
もう3年も帰っていない 母（岡本麗）も諦めている
“貧乏暇なしの事務所ですね”、と椎名麻衣子
事件が起きたのは2週間前、若い女性の他殺体、頸動脈を切られ、湖に沈められていた
被害者は、川崎市の主婦 溝口晴菜（石原あつ美）、夫の出張中、友人の八十川涼子（澤山薫）に、“桂山湖をドライブ中”、とメールを送っていた
警察は、出会い系サイトから相手を割り出した フリーライターの真田智一（松田賢二）32歳、車内から晴菜の毛髪が採取されている
真田は犯行を否認しているが、裏付ける証拠は見つかっていない
真田に面会するタマミ、“晴菜には新しいメル友がいた、そいつが犯人だ”
川崎に行った時、懐かしくなって電話した 車に乗せたがデートを拒まれた “彼はあなたのような遊びとは違う”、と言った
晴菜の夫 溝口輝男（一條俊）は製薬会社の営業、話を聞こうとするが、もう一人の不倫の相手の存在をほのめかされ不機嫌、協力しようとしない
八十川涼子は高校時代からの友人、妊娠中、晴菜の夫は出張等で留守が多く、淋しさを埋めようとしていた 仕事だけなのか、と疑問を持っていたようだ “晴菜が一番仲が良かったのはおかあさん”、と涼子
晴菜の母 日野朔子（筒井真理子）は真鶴在住、湯河原の陶芸工房で働いている 工房の主 秋元（中原丈雄）に取り継いでもらう
“夫が死に二人きりになり甘やかしてしまったのかも、何で殺されるようなことになってしまったのか”、と嘆き悲しむ 娘のことは何でも知っていると思っていたが気付けなかった
■新横浜のホテルで日野朔子46歳が殺された 首を刺された
ラウンジで男といるところを目撃されていた
港北中央署へ向かうタマミ、自分が、朝、朔子に会っていたことを語る 色めき立つ警察、しかしその時、重要参考人が浮かんだとの連絡が入り、タマミは解放される
連行されてきたのは永沢悟（新井康弘）44歳だった
大槻北署から法律事務所に連絡、真犯人が逮捕されたので、真田が釈放された
塔之木の友人が顧問弁護士をしている損保会社の代理店を経営しているのが永沢だった 弁護を依頼され、タマミに回された
永沢と面会するタマミ、“晴菜とメル友になったのが4月のはじめ、タナカノゾム26歳と名乗っていた 4月下旬に初めて会った 妻に先立たれていることもあり、その後頻繁に会った 深い関係にもなった 何故あんなことになってしまったのか、晴菜がナイフを取り出し、揉み合いになった時、気付いたら晴菜は喉を切って死んでいた 遺体はダムに捨てた 事件に巻き込んだ女が憎かった いつ逮捕されるか怯えていたが、フリーライターが逮捕され安心していた、あの電話がくるまでは”
“晴菜の携帯からだった 1回目の待ち合わせには現れず、3日後、2回目で現れた 携帯を取り戻そうとしたが抵抗され、催涙スプレーで応戦された 気付いたら女の頸動脈が切れていた 殺すつもりなど無かった”
事務所に永沢の息子 彰（坂本恵介）が現れた 父一人子一人、1年間病気で休学した過去があった
被害者側は母一人子一人、加害者側は父一人子一人、似ている、“皮肉ですね”、と麻衣子
二人がやり取りしたメールの内容が分からない 永沢はPCを処分し、携帯は警察が持っている
朔子は、娘の家でもう一つの携帯を見つけ、タナカノゾムの存在を知った 電話して呼び出し、タナカが中年の男であることを確認した 再度電話して呼び出した
永沢は、ナイフは朔子が持ってきた、と主張しているが、警察は、永沢が用意したと考えている
永沢は、息子を事件に関わらせたくない、面会にも裁判にも来るな、と言っている
タマミは、事務員の麻衣子に、朔子の交友関係を調べさせ、小田原のスーパーに幼馴染の友人がおり、亡くなる2日前、そこに行っていることを確認した
晴菜のメールの開示請求が認められた
4日間、消去されているメールがある 永沢に確認するが覚えていないと言う
《moris11の推理》永沢は、息子の身代わりになろうとしている
宇都宮に行くタマミ、妻が殺された日、夫の輝男の出張先、定宿のホテル
輝男は顧客の病院に土産物を持って行く 日光小梅堂の和菓子
公判で、輝男の証人喚問、タマミが輝男の不倫の事実を明らかにする 晴菜が淋しくて不倫に走ったことを印象付ける
被告人に質問、4日分の消えたメールの内容、今度こそきっととはどういう内容だったのか “晴菜のすべてが欲しい” “ダイエットしておくね” お互いが愛し合っていた
検事が被告人を追及する “被害者と会った日付の供述が変わったり、メールの内容を思い出した理由は” 検事の追及に取り乱す永沢
凶器が見つかった 朔子が用意したことが確認された
これで有利になる タマミが永沢の息子 彰とピザを食べている うれしそうな彰、“父は洋食がダメなので”
メールのやりとりで、タナカノゾムは、晴菜を行きつけのイタ飯屋に誘っていた （（永沢はタナカノゾムではない））
秋元が証言する 朔子から手紙を受け取っていた
“晴菜の最後の様子を確認するために会いに行く 復讐しようなどとは思っていない” プライベートな手紙だったので伏せていたが、正当防衛が認められそうになってきたので公開することにした
この結果、正当防衛の根拠が崩れ、検事は死刑を求刑した
傍聴していた息子の彰、慌てふためいて傍聴席を飛び出す
《まとめ》彰は、桂山ダムで死のうとする やはりタナカノゾムは彰だった 愛し合った二人、しかし彰は学生で、すぐに結婚は出来ない 晴菜は追い詰められていた 会えないならいっしょに死んでほしい、と迫ってきた なりゆきで晴菜の喉が切れてしまった 死ねなかった彰、父親に打ち明けた
朔子はタナカノゾムが中年男だと思い込んだ 大事な娘を奪った男を死刑にしようとした 秋元に布石を打ち、自分で喉を掻き切った あとはどうやって証明するか、だった
《感想》晴菜が持っていた二つの携帯の意味するところが分からなかった
《参考》シリーズのリスト
2021.05.09 配役名で書き換えた
2023.02.21 「メル友」、「イタ飯」まど用語が古臭いのが気になったが印象的なドラマだった