元中学校校長の中嶋允康（神山繁）、マナーの悪い中学生を説教したり、歩道橋の上から息子が借金取りに拉致されるところを目撃し、階段を転げ落ち入院する
悪徳リフォーム業者が、中嶋の妻 浜子（岩本多代）を騙して手抜き工事をする
3週間後、中嶋家を一級建築士の水戸辰徳（田中実）と公証人の真山壱成（渡瀬恒彦）、事務員の稲葉里美（竹内郁子）が訪ねている 水戸は中嶋の教え子で、里美とお見合いした関係で公証人の存在を知り、事実実験結果を公正証書にし、業者を訴えようとしている
断固闘うという水戸、浜子が自分を責めて泣く
中嶋は言う、人を信じやすい妻はこれまでも騙されて高額な商品を買わされたことが何度もある 自分が死んだらどうなるか心配だ 真山に相談する 任意後見制度を利用したらどうか 死んだ後のことは遺言書だが、意思決定できなくなった時、代行を任せる相手を決めておく制度、平成12年にできた
中嶋には4人の子供がいた
長男の耕一（大橋吾郎）、長女の黒川彩子（キムラ緑子）、次男の修平（尾美としのり）、次女の太田香織（魏涼子） それぞれ後見人に立候補するが互いに貶し合う
長男は、嫁の知佳子（日向明子）の実家が営むレストランチェーンの専務で嫁の言いなり、長女は小田原在住で遠い、次女の夫はフリーターでお金に困っている 中嶋は次男のことを毛嫌いしている 仕事も結婚も長続きしないダメ息子、と見ている バカな息子ほど可愛い、母親は溺愛する
リフォーム会社の大沼健吾（丸岡奨司）が、公証役場にやってきた 公正証書を作成していることを知り、手心を加えるよう頼みに来た 真山は不在で、天野正直（蟹江敬三）が対応する 手土産の菓子に心動くがきっぱり断る
弁償するので告訴を取り下げて欲しいと言ってきた、と水戸
水戸はまともな工務店として、鏑木孝史（今井朋彦）を紹介する
中嶋が、次男の事務所で次男を叱責している 遂には杖で打ち付ける 頭を抱える次男
■次男が殺された
後見制度を紹介したために発生した殺人事件ではないのか、真山は責任を感じる
先日、母親の浜子から真山に、自分の分は次男を後見人にする、と連絡してきていた
そのことを誰かに話したかを聞く 浜子は末娘の香織に話したと言う
香織の夫 太田浩之（角田英介）が連行される 捜査一課の工藤（片桐竜次）による取り調べ、浩之は現場から出てくるところを目撃されていた 香織が真山に泣きつく 夫のアリバイを主張する
次男の時計に、浩之の新しい指紋が付いていた
香織は、長男と次男が口論しているところを目撃していた
真山は長男に会い確かめる “愛人がいることをばらされたくなければ200万円払えと言われた” しかし殺害は否定する
“長女が何か知っているのでは”と長男
真山は長女に会う “息子が交通事故を起こしていた そのことをネタに200万円要求してきた しかし、示談金の話もあるので断った”
次男は闇金にも借金があったようだ
次男の事務所近くで、犬との別れを惜しむ少年を目撃した真山 少年はあの日、杖を持った老人に助けられたことを語る 中嶋はここに来ていた
真山は中嶋を訪ねる “次男は母親の個人年金を解約して借金返済に充てた 杖で叩き絶縁を宣告し200万円を置いて帰った”
200万円は浩之が盗んでいた 仕事をもらいに事務所に行き、次男が死んでいることを知った 事務所を出る中嶋を見ていたので200万円を持ち帰った
警察の話では、致命傷は杖のようなものではない凶器によるものだった
《まとめ》手抜き工事をする業者と、しっかりした仕事をする工務店を自在に操る詐欺集団、マッチポンプ、お金に困っていた水戸を詐欺集団が金で買収した 水戸と次男の修平は親友だったが、修平は水戸が買収されたことを知り、1千万円要求した 一生たかられる、水戸は修平を殺してしまう アリバイ作りのため、オンラインストレージとテレビ電話を使って、里美をアリバイ作りに利用した 真相を知った里美を殺そうとする水戸、真山が救助に駆け付ける
《参考》シリーズのリスト
2021.03.15 配役名で書き換えた