警察犬、パトカー、山中、“あったぞう” 埋められている
“私はどこで間違え、破滅への道を選んでしまったのだろうか”
《一か月前》
妻の日記を貶す里見慎治（津田寛治）、妻の昌枝（稲森いずみ）、耐えられなくなっている
外面はいい夫、何もかもが嫌
“私には離婚の条件が当てはまらない、せめて浮気でもしてくれれば”
図書館の司書をしている昌枝、二つの日記を書くようになった
一つは毎日の料理のみ、もう一つは誰にも見られないようにする
“死んでくれないかな” なけなしの貯金で小さなアパートを借りることに この部屋があれば何とか生きていける
夫を拒む昌枝、不信感を抱く夫、浮気でもしているのか
“いつまで続くの” 殺人計画を立ててみることにした
完全犯罪、動機がなければ疑われない 近所には夫婦円満を装っておく 強盗に見せかけアイスピックを背中に突き立てる 近所が寝静まった時間に
アパートが荒らされている そこに夫から電話 知られていた
“不倫部屋かよ、今すぐ帰ってこい” 絶望する昌枝、再び電話
ついに決意する “あなたさよなら”
夜、アイスピックを持ち、スクーターで自宅マンションへ
■夫の背中にアイスピックが刺さり死んでいる
アイスピックを抜いて逃げ出すいずみ 乗ってきたスクーターがない
アパートに帰り日記を燃やす アイスピック2本を川に捨てる
迎えに来たカメラマンが死体を発見する
担当の刑事は遠山勝也（松方弘樹）、被害者は里見慎治 38歳、フリーライター
心臓が一突きされている 女房の姿が見えない
刑事が図書館へ、昌枝は霊安室で遺体を確認するが一滴の涙もない 大泉のアパートにいたこと、包丁はなくなっていないこと、愛人はいないと思うことなどを答える
“まともな夫婦がアパートなんか借りるかね”、と遠山
葬式にて、“これでバラ色の人生ね”と女が耳打ちする
スクーターは近所の高架下に放置されていた 部品が取り外されている 昌枝は自宅近くに来ていた、刑事は疑う
生命保険会社社員の中西光彦（石黒賢）が昌枝を訪ねる
里見は保険に入っていた 保険金1億円、受取人は昌枝、2年前に契約されていた
信じられない、里見はケチな男だった 7年前に結婚、妻のパートの稼ぎに頼っていた
あの女が訪ねて来た
田村美代子（鈴木砂羽）、保険の契約をした女だった
美代子は里見に50万円貸していた 嘘か誠か借用書を持っていた
利息を入れて60万円振り込め、と言う 夫は浮気していた
“離婚しようと思えばいつでもできたのに”
中西は優しく親切だった “美代子と私は結婚していた 1年ももたなかった” 二人は被害者同盟、と中西
遠山は、昌枝が持っていた“クラブコスタリカ”のライターが気になっていた コスタリカは、映画ジュラシックパークの舞台 それで記憶に残った
10年前、クラブコスタリカのホステス 村野真知子（宮本京佳）が殺された 里見は犯人を目撃していた しかしお宮入りしている
アパートを引き払った昌枝、自宅マンションに戻る 中西は何かと世話をする 中西にこころを開く昌枝
靴音に怯える昌枝、そこに中西、“一人にしないで” 泊まる中西は行儀がいい
キスをする二人、昌枝に笑顔がこぼれる 図書館の同僚も変化に驚く
小説“トニオ・クレーゲル”の話で盛り上がる二人、ついに結ばれてしまう
“あの奥さん、何か隠している”と遠山
キャンドルの中で甘い言葉をささやく中西
思い出す、里見が借りていた本を返し忘れている
バーコードの下にSDカードが隠されていた 二人で画像を確認する
翌日、昌枝はSDカードを遠山に届ける 中西と二人で確認したことも伝える しかし、画像は全て消されていた
生い立ちを語り合う二人、昌枝の両親は教師で淋しい思いをしていた 中西の父親は代議士、しかし愛人の子だった 母が死んだとき、父は葬式にも来なかった
美代子が昌枝を訪ねる 60万円が振り込まれたことに対する礼、そして“中西に気を付けろ”
保険金がおりることになった、と中西が昌枝に伝える
“俺たちの金”と言いだした中西 昌枝は美代子の言葉を思い出す
本性を現した中西、口答えすると暴力まで振るいだした
仮面をはぎ取った
警察は消去された画像を復元した そこに写っていた男、里見が殺された晩に目撃された男と同一人物のようだ
代議士の早坂有一（野村宏伸）が逮捕された
早坂は中西の腹違いの兄だった
《まとめ》昌枝が書いた日記を見た中西が、その通り実行して里見を殺した 但し手を下したのは早坂だった 早坂は中西に言われたとおりに実行した 10年前、早坂はホステスの村野真知子を妊娠させてしまった 困った早坂は中西に相談し、中西が真知子を殺した
今度はお前がやれ、と言われた早坂が里見を殺したのだった
このままでは一生、中西の奴隷になる やっと里見から解放されたのに 昌枝は中西を殺し埋めた しかし警察の追及に全てを白状する そして冒頭のシーン
《感想》身につまされた 結婚とはほんとに難しい
2022.04.14 配役名で書き換えた