【西月島署】森田吾郎（渡辺謙）、 黒土朝男（佐藤B作）、栗山隼人（川野太郎）、向井春雄（平田満）、綿貫勝（松井範雄）、鳴海成巳（蟹江敬三）、坂東清文（勝部演之）
東京と木更津、距離はどんどん縮まるが、逆に人間の心は・・
---------------------------------------------
署、サイフォンでコーヒーを淹れる栗山、
鳴海が走ってやってくる
“戻ってきた、娘が”
黒土は興味がない 最も喜んでくれるはずの吾郎を探す鳴海
“奥さんの妹が結婚式を挙げるので大変そうだ”
吾郎の妻 繭（有森也実）の妹 小林若菜（長谷川真弓）は長年家に寄り付かなかった それが突然家に戻ってきて結婚すると言う
母親のノブ（春川ますみ）は勝手気ままな娘を許そうとしない 近所の人々も集まり大騒ぎになっている
母親は、不憫な娘 繭の世話にかかりきりになり、結果として妹の若菜は姉に嫉妬するようになった
淋しい思いをしていたようだ
若菜に、クロゴケグモのおもちゃが、タチバナマコトから送られてきた タチバナは、若菜の婚約者 富川光俊（井上智之）の大学時代の友人で、同じアメフト部員だった 8年前に死んでいる
タチバナと富川はプレイヤーとして抜きんでていた しかし同じ大学から日本選抜に選ばれるのは一人、タチバナが死に、富川が選ばれ活躍した
富川は15年前に火事で両親を亡くしている 当時、素行が悪かった富川は、一人の刑事に疑われ容疑者扱いされ続けた 5年前は交通事故で婚約者を亡くしたが、多額の保険金を受け取った お互いに保険を掛けていたという 富川は、ずっと疑われ続けて来た
タチバナはグラウンドで急死した タチバナの死で利益を得たのも富川だった 若菜はそれらの話を全て聞いていた
その上で、前の婚約者に負けたくない若菜は、お互い保険に入ることを提案し、入ったという
吾郎は富川に疑惑を抱く
富川は大森で町工場を経営しているが、婚約者の死で手に入れた保険金で持ち直したようにも見える
富川は、アメフト部員仲間の勧めで、グラウンドで披露宴を行うこととした
その一人、神島雄一（円谷浩）は、富川に対する疑惑を隠さない
“富川を試すために、タチバナが死んだグラウンドで披露宴を行い、富川の反応を見たい”
さらに、“富川は、元マネージャーの石崎京子（麻生侑里）と付き合っている”ともいう
吾郎に、隣人（斉藤暁）から伝言があり、話を聞いた
“木更津に釣りに行った時、富川が若い女と会っていた 何か揉めていたようだ”
吾郎が富川を問いただす 富川は疑われていることに怒る
吾郎は不安だった 署で、死んだ男から毒蜘蛛であるクロゴケグモのおもちゃが送られて来たこと、富川の評判が悪いこと等、何か起こるのではないか、と話した
課長の坂東は、非番の黒土と鳴海に、カップルで参列するよう勧める
黒土はその日、美術館勤務の恋人（赤間麻里子）とデートの予定だった 結婚式でデート、黒土はしぶしぶ納得する
教会での結婚式は無事行われた 花嫁の控室、隠れていた何者かが花嫁を襲う
悲鳴をあげる若菜、突入を図る吾郎、施錠されている 体当たりし鍵を壊して突入する 男は逃げる
披露宴は、現役とOBの記念試合の後に行われる
チアリーダーによる応援もあり華やかな雰囲気だが、富川を見る部員の目は冷たい
試合開始、皆が富川のプレーを妨害する 集団リンチのようになる 耐える富川
会場に石崎京子がやってきた 緊張する吾郎
試合終了、電光掲示板に、“結婚おめでとう、タチバナ” 嫌がらせも徹底している
京子がいなくなった 探し回る吾郎、一室で富川と京子が密談している 結婚式の日に女と会っている 吾郎は許せない
黒土の恋人は若い男達に囲まれご機嫌だった
黒土は気になってしようがない
その恋人が消えた アメフト部員背番号55番が連れ出しキスしようとする
■背番号15番、神島が死んでいる
吾郎は署に連絡し、参列者がグラウンドから出ないよう命ずる
富川は、吾郎に、京子を探しに行かせてくれと懇願する “行かないと京子は死んでしまう”
疑わしい富川だが、熱意に、吾郎は富川を放免する
《まとめ》神島を殺したのは京子だった 学生時代、神島は京子をレイプしようとしてタチバナに殴られた 神島は、タチバナを毒物で殺害した リストバンドに付着させた毒物が汗に溶けて肌から吸収される方法で 神島は、疑いが富川に向くように工作し続けた
京子はタチバナの復讐を果たして自殺するつもりだった 富川は木更津に急ぎ、自殺を思いとどまらせることに成功する
式場で花嫁を襲ったのは、若菜の幼馴染の今井圭介（佐藤健太）だった 今井は若菜が好きだった 嫉妬の末の犯行だった
警察官は人を疑うのが商売だが、若菜と富川の信じあう心に報いたかった、と謙は思った
《参考》
2022.04.13 配役名で書き換えた