弘前北署：北畠浩美（宮本真希）、外岡（河原崎健三）、山鼻（鈴木正幸）、舟木（野中イサオ）、吉塚（香川耕二）、田所（石原辰己）、遅沢（岡田啓壱）、坂崎（南条弘二）、江坂（ケーシー高峰）（副署長）
青森県警：水越紀男（布施博）、向井（横島昭）
冒頭、リンゴ園で作業員に扮装する警察、対面に倉庫、そこに荷物を積んだトラック、一斉に突入する警官、ニンニクの入った発泡スチロールのケースが積載されている 中から、2㎏×10個10億円の覚醒剤が発見される 一味は逮捕される
しかし、黒幕の暴力団員 錦織勝（中西良太）には逃げられた
この逮捕劇に一枚噛んだのが、臨時署長の風間昭平（北大路欣也）だった 署に戻った署長を副署長の江坂、警備課長の外岡、刑事一課の山鼻らが迎える
警備課と刑事一課はライバルでいがみ合っている
翌日、風間は警備課員の北畠浩美に管内を案内される 浩美の父親は大間の漁師だった
金木町の斜陽館や、津軽三味線会館などを巡る
津軽三味線の祖は、1857年生の仁太坊と言われており、門付けが行われていたことなどの説明を受ける
二人は水越拓郎（山口翔悟）の演奏に聞き入る
錦織に逃げられ、錦織の女でクラブのママ 立花美奈子（日下由美）を尾行する県警の水越と所轄の坂崎、美奈子は空き店舗に隠れていた錦織のところに行く そこに水越と坂崎、錦織は美奈子にナイフを突きつけ、人質とし、突き放して逃げる
■二人は錦織を追い詰めるが、水越が一瞬ためらった時、錦織が坂崎を銃撃する
坂崎の妻 民子（斉藤とも子）が霊安室にやってくる 民子は二階級特進を断る 巡査長のまま送って欲しい、と江坂に言う
坂崎は右胸部に被弾していた
本部との合同捜査を嫌う所轄一同の意をくんで、風間は単独捜査とするよう根回ししてきていた
美奈子の事情聴取、立佞武多の館はどこか、と聞かれたことを思い出す 五所川原の館で、事務員から、錦織は誰かと会っていたことを聞きだす
■錦織が、弘前城址のお堀で死んでいた 死因は頭蓋骨骨折、肺には水が入っていなかった
美奈子の身辺調査で、相原宏次郎（春田純一）が浮かび上がった 相原は津軽三味線奏者で17年前のチャンピオンだった
相原は錦織を知らないというが、二人は中学校の同級生だったことがわかる また、トラブルがあった時、錦織に助けられていたこともわかる
相原の敷地で錦織の車が発見された 錦織は相原に匿われていたようだ 相原は行方不明になっている
■相原宏次郎45歳が遺体で発見された
右側頭部銃創、弾丸の旋条痕は、坂崎が撃たれたものと一致した
硝煙反応があり、覚醒剤も検出された
美奈子の事情聴取、錦織はかつて青年を連れてきて、チャンピオンだと言った 水越拓郎、水越紀男の息子だった 弘前北署に衝撃が走る
水越と妻の昌枝（一色彩子）は別居し、拓郎は昌枝と暮らしている 拓郎の祖父、即ち水越の父は津軽三味線の名手だった 水越は拓郎が津軽三味線の道に進むことに強く反対していた
拓郎には恋人がいた 津軽塗をやっている村岡容子（堀口茉純）だった 容子は拓郎と別れたというが理由は言わず去った
再び風間と北畠浩美、容子は重い口を開く
拓郎は覚醒剤をやっていた
風間は水越に会いに行く 水越は、息子が覚醒剤をやっていることを知らないという
さらに津軽三味線の道に進むことを何故反対したのかを聞く風間
“父は門付けをやっていた 母と自分も同行した 寒い中をさまよい、時にはさげすまれ、母は死んでしまった 父を恨んだ 津軽三味線など見るのも嫌だった 高校を出て警察学校の宿舎に入り、父からも津軽三味線からも解放されたのに、よりによって息子が…”
妻の昌枝から息子が覚醒剤に手を出したことを聞いた
水越は息子を問い詰め、相原宏次郎から勧められ覚醒剤とは知らずに手を出したことを聞きだす 警察に突き出し、自分は警察を辞めようと思ったが、妻から“我が子に手錠をうつのか”と迫られた
妻と二人で息子を見張り、覚醒剤を目の前に置いて10日間我慢させた 息子は今後決して手を出さないと誓った そこに錦織が現れ、警察の情報を流すよう求めてきた しかし、水越は脅迫に屈せず、その結果大打撃を与えた 錦織は息子を誘拐し、安全に逃がすよう求めてきた 自分が錦織と相原を殺した、と水越は告白する
《まとめ》水越は真っ当な警官だった 錦織を正当な理由で殺すチャンスがあったのに、ためらった
その水越が何故、錦織と相原を殺したのか
水越は妻を庇おうとした
錦織に呼び出された水越の代わりに出向いたのは昌枝だった
油断した錦織の後頭部を殴り殺した それを相原が見ていた
脅迫してきた相原を錦織から奪った拳銃で撃ったのだった
《感想》壊れた家族が再生するためにはこれほどの犠牲を払わなければならないのだろうか
《参考》シリーズのリスト
2022.06.03 配役名で書き換えた