森令子ヒストリー その1 | 【上質な接客の心得】森令子のブログ

森令子ヒストリー その1

私は31歳になった時、初めてブランド業界に足を踏み入れ、それから24年間その業界で過ごてきました。

これからしばらくのあいだ、森令子がブランド業界でどのように生きてきたかをお話していきたいと思います。



私は名古屋に生まれ、30歳まで名古屋で暮らしました。


そのころ、大きな人生の転機があり、名古屋から東京に移り住むことになりました。
今から27年前のことです。

その後24年間東京暮らしをすることになるとはまだ考えてもいませんでした。


東京では、ある輸入衣料雑貨卸・小売業を営んでいる会社へ就職しました。


そして、新宿3丁目、伊勢丹百貨店の3階特選フロアーにある「ブティック」の販売員として配属されたのです。


そのショップはヨーロッパブランドをいくつかミックスで販売をしていました。



今でこそ、各ブランドショップは本社直営の日本法人を持っていますが、当時の海外高級ブランドの「ブティック」は、企業がいくつものブランドの代理店を兼ねており、3~4つのブランドが一緒に1つの店の中で売られているのが普通でした。


独立したブランドショップは「カルティエ」「バレンチノ」「セリーヌ」「シャネル」など、数えるほどしかありません。


日本一の入店客数を誇る伊勢丹百貨店も、3階特選フロアーは別世界でした。


つばを呑みこむ音が聞こえるくらい静寂に包まれていました。


大げさですが、当時の私にはそれくらい「3階特選フロアー」は重厚で華麗な場所だったのです。



そして、当時のブランド業界は、一部のお金持ちと、ファッションに敏感と自負する人達のものでした。