近くの大きな林檎園の丘を車でくるっと回りながら
鶴泊の駅に送ってもらいました。
お土産にりんごを一ついただきました。
菅野さんが大切に育てた真っ赤なりんごです
電車がやって来て
扉が閉まって走り出して
私は菅野さんにありがとうの気持ちをこめて手を振りました。
菅野さんは帽子をとって手をふってくれました。
そのときの菅野さんの満面の笑みは
写真に撮るよりもずっと心の中にのこりました。
りんごといっしょの旅は
ひとり旅に彩りを添えてくれて、
心強くもあり、
なによりも良い香りで癒されました。
菅野さんの果樹園はわたしが去った後すぐに雪が降り積り、
その深さは腰の辺りまでになったそうです。
偶然撮っていた昔の鶴泊の駅のレリーフ。
菅野さんのお祖父さんももしかすると
この絵の中にいらっしゃるかも知れないですね。
りんごといっしょ旅 おわり
意匠係 佐久間直美