さて、前回ちょっと書き忘れてたんですが、サンジェルマン・デ・プレで私にとってはちょっと嬉しい事がひとつありましたんで「小ネタ」としてアップしておきます。
サンジェルマン・デ・プレのわびしいカフェ街をブラブラ歩いていますと、その中の並びに見慣れない旗を掲げた一軒家を発見しまして…

近づいてみてみると入り口の横に金色の四角いプレートが嵌め込んでありました。よく知らない紋章の下に"ambassade(大使館)"とあるので、どこの国の大使館なのかと思いさらに見てみると、"Crna Gora(ツルナ・ゴーラ)"とありました。

ツルナ・ゴーラと言われてピンとくる日本人はほとんどいないかと思います。いや、彼の地ヨーロッパでもそれは同様でしょう。国際的にはイタリア語による別名"モンテネグロ"として知られる、旧ユーゴスラヴィア連邦共和国を構成したバルカン半島の小国であります。それに加えて、かの国が独立したのが2006年6月3日という、現時点で世界で最も新しい国家でもあります。興味のない人にとってはホントにどうでも良い話ですが、「旧共産圏萌え~」な私にとってこれは実にたまらない発見です☆

モンテネグロは国土面積1万4026km2(福島県と同じくらい)・人口は68万4736人(鳥取県と同じくらい)というミニ国家で、国民総生産が約23億USドル(2006年調査)というから日本円にして約2370億円、日本の国民総生産約516兆円と比べると経済規模が約2177分の1という経済的に見ても非常にミニな国家です。
このモンテネグロの独立という事実を日本国内の例でたとえると、国民総生産の10%というおよその国家予算の目安から237億円をモンテネグロの国家予算と想定すると、予算規模で言うと日本でいえばわが地元・京都市に隣接する向日市(自治体予算約277億円・ただし人口は約5万5,000人)が「向日国」として独立!独自の憲法や軍隊を持って主権国家としてアメリカやフランスなどと対等な立場になる…ということになります。

それにしてもこんなに小さくてつつましやかな国が、果たしてキビしい国際社会を生き抜いて行けるのでしょうか?他国ながら心配になります。ヨーロッパにはかつてのヒトラー政権下のドイツがチェコスロヴァキアやオーストリアといった小国を次々と呑み込んでいったという暗い歴史がありますが…モンテネグロの独立という事実は、現在のEUの元でゆるやかに統合されつつあるヨーロッパにおいては、小さな民族が大国の横暴によって自由を脅かされるという恐怖がすでに過去のものとなりつつある、という一つの象徴的な出来事なのかもしれないです。
考えてみると我がアジアは昨今の事例からして、経済的にはヨーロッパを超越しつつも、政治的には大きな力が小さな力を強引に押さえつけ…その反動で小さな力がテロやデモで大きな力に反発して…カネはあっても世の中不安だらけ、という悲しい現状です。しかしヨーロッパにしたってこのモンテネグロ独立の契機となったユーゴ紛争はつい7~8年前に「ひとまず」終結したばかりなわけで…安定の前には必ず混乱があるものなので、今アジアはその過渡期の混乱のまっただ中にあるのだろうな…そのような事を色々考えながら陽が暮れつつあるサンジェルマン・デ・プレのモンテネグロ大使館を後にしました。
…小ネタとはいいながらけっこう長くなってしまった今回のこのブログ。さて次回はパリ滞在3日目、いよいよホントに自由行動です。いざ向かうはパリ18区☆アラブ人街からかつて芸術家たちが集ったモンマルトルの丘、さらにはセーヌ左岸のパリ14区モンパルナスへと参ります。
今回の参考データ;
モンテネグロに関するデータ;
HP「世界の国々」モンテネグロの項
外務省HP・ヨーロッパの項
HP「ウィキペディア」日本語版・モンテネグロの項
ユーゴスラヴィアの項
モンテネグロの国旗・地図画像;
HP「世界の国々」モンテネグロの項より
~地図に関してはAdobe Photoshop Element 2.0にて一部加工
向日市に関するデータ;
向日市公式HP
HP「ウィキペディア」日本語版・向日市の項
向日市の地図画像;
HP「マピオン」より・Adobe Photoshop Element 2.0にて一部加工