脂溶性ビタミン、やっぱり誤解されやすい | 118歳も夢じゃない!抗加齢専門歯科医が教えるアンチエイジングの秘密

118歳も夢じゃない!抗加齢専門歯科医が教えるアンチエイジングの秘密

健康な人生を満喫している人は歯科と上手に付き合っています。歯科医師として日本初のアメリカ抗加齢医学会認定医が、歯科とアンチエイジングの意外な関係について語ります。

  皆様こんにちは。栄養を科学する抗加齢歯科医、森永宏喜です。

 先日参加したA4M(アメリカ・アンチエイジング医学会)年次総会で印象に残ったトピックを少しづつお話していこうと思います。

 10月に開催したオーソモレキュラー・デンタル(OMD)主催のセミナーでも多く寄せられた質問がビタミンE(VE)の摂取量に関するものでした。「やっぱりまだ誤解が多いのだな」と思っていたところ、A4Mでも同じテーマの話が出てきましたので、改めてご説明したいと思います。

 

 

 VEには構造が似通った多くの種類(同族体)があり、天然型は「d-」で始まる、合成型は「dl-」で始まる名前が付けられています。サプリメントとしては入手出来るものも、大きく分けてこの天然型と合成型に分かれます。

  天然型は食材から抽出したものですので、高品質なものでは様々な同族体が含まれているのに対し、合成型は単独の成分(dlーαトコフェロールが多い)のものが多いです。

  VEの過剰摂取による副作用の報告は少なからずあり「大丈夫なのか」と心配される方もいらっしゃいます。オーソモレキュラーによる栄養療法では一般的に言われているよりかなり多い量を使いますからね。

ところがそれらの論文を読んでみると、使われたVEはほぼ全てαトコフェロール。しかも天然型か合成型かハッキリしません。良質な天然型VEサプリメントを用いた副作用の報告は見当たらないのです。

  結論として、多種類の同族体が含まれる天然型のVEサプリメントについては、オーソモレキュラーで使われる程度の量では過剰摂取の心配はないと言っていいと思います。