皆様こんにちは。
栄養を科学する抗加齢歯科医
森永宏喜です。
このブログは基本的に
「抗加齢医学を分かりやすく」
をモットーに書いています。
今日の話題は最先端の
遺伝子レベルのお話ですが、
なるべくシンプルに解説
したいと思います。
ブロッコリーに含まれる
スルフォラファン、タマネギの
ケルセチンという有効成分
(フィトケミカル)がどうして
アンチエイジングに良いかと
いうお話。
生物が生きていくための
エネルギーは、主に細胞内の
ミトコンドリアという小器官で
生み出されます。
いわば細胞のエンジンですね。
そのミトコンドリアが若さを保つ
ためには、エネルギーを作る
過程でどうしても発生する
「活性酸素」
のコントロールが大事です。
そこで重要な役割を果たして
いるのが「Nrf2」という
遺伝子転写因子。
遺伝子というものは、ただ持って
いるだけでは作用を発揮する
ことはありません。
機械が設計図だけでは
何もできず、部品を作り、
組み立ててはじめて機能するのと
同じことです。
その「部品を作る」段階で関わる
のが「遺伝子転写因子」という
ことになります。
Nrf2は普段、他の成分と結合して
細胞質、つまり核の外に存在して
います。
この「他の成分」というのはいわば
安全装置で、この状態ではNrf2は
機能しません。
実際にはたらくためには安全装置
を外し、細胞質から遺伝子が存在
する「核」の中に移動することが
必要です。
スルフォラファンとケルセチンは、
この移動をスピードアップすること
がイギリスの最新の研究で明らか
になりました。
この原理を利用したサプリメント
開発も視野に入れているとのこと。
New superfoods could help key protein keep bodies
結論として、ブロッコリーやタマネギは
エネルギー産生に大事なミトコンドリア
を若く保つことが期待されます。
心筋にはとても多くのミトコンドリアが
存在しますから、心臓の機能などを
維持するために役立つことが
期待されますね。