JR嵯峨嵐山駅から徒歩5分のところにおわす

嵯峨の油掛地蔵さん 


油商人がお地蔵様に油を掛けると商売が繁盛したそうで、これがいつしか民衆にも広まり、願いを込めて油を掛けるようになったと伝わります。

油が掛け始められた時期は定かではありませんが、延宝8 ( 1680 ) 年 には掛けられていた記述が残っています。

そして驚くのはこのお地蔵さん、
実は お地蔵さん ではなく鎌倉時代作の 
阿弥陀如来座像 なのです。


昭和53年に油落としが行われるまでは、油の塊で地蔵か如来かわからなかった為、いつの頃からか「 お地蔵さん 」と伝わってしまったそう。

油といえば灯りとして貴重なものであったなか、倹約して貯めた数滴を掛け続けた結果、
地蔵か如来かわからなくなったというのですから、いかに信仰されていたのかがうかがえます。

現在は地元自治会が古い油を定期的に回収し、業者でバイオディーゼル燃料に加工され
再利用されているとか。

温かい眼差しで人々を見守り続けてきた
「 嵯峨の油掛地蔵さん 」は
未来の人々の幸せも考えた、地球に優しいお地蔵さん なのです。

まさにSDGs(エスディージーズ)の実践ですね。