戒厳令について | ダバオ案内所

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フィリピン国内で最も安全&快適な町「ダバオ」での観光、ロングステイ、生活情報について
NPO法人 日本フィリピンボランティア協会(JPVA)スタッフが現地からお届けします!

今回は戒厳令について、お話ししたいと思います。

既にご存知の方も多いと思いますが、
ミンダナオ島西部のマラウィ市で起きたイスラム過激派マウテグループと国軍との衝突をうけ、

ドゥテルテ大統領は5月23日にミンダナオ島と周辺の島々に対して
戒厳令(60日間有効)を布告しました。


戒厳令布告により、国軍は令状なしの身柄拘束が可能になるため、
当初は人権団体や教会関係者などから、人権侵害などを危惧する声が上がっていましたが、
現時点(7月19日時点)では、人権侵害などは特に報告されていません。

マウテグループとは?
マラウィ市占拠事件を起こしたマウテグループは、
過激派組織「イスラム国(IS)」を支持していると言われています。
逮捕された過激派構成員のなかには、インドネシア、マレーシア、

シンガポール人といった外国人テロリストも含まれおり、
国軍報道官によると、「ISの構成員である可能性が高い」そうです。

被害者数は?
現地の新聞「Sun Star Davao」によると、7月19日時点の死者数は565名にも及び、
そのうち421名がイスラム戦闘員、99名が国軍、45名が民間人となっています。

社会福祉当局によると、マラウィとその周辺から約38万9300人が避難した模様です。
そのうち7万380人以上は政府が運営する79か所の避難センターに身を寄せていますが、
残りは親類の家に避難しているということです。

 

写真①チェックポイント(検問所) マラウィから避難してきた人々の身元を確認する警察官



ダバオの状況は?
マラウィ市から車で約6時間半ほどのダバオ市は比較的落ち着いており、
JPVAスタッフ一同、通常通りの生活を送っております。

現地フィリピン人スタッフも「他所の町からダバオに入るためには、チェックポイント(検問所)
を通らないといけない。テロリストは入れないので、安心」と言っています。

しかしながら、外出時のID(パスポートのコピーなど)所持や、
危険が及びそうな地域には立ち入らないなどの注意は必要です。

一日も早く、ミンダナオ島に平和な日々が戻ってくることを願うとともに、
今後も情報収集をしていきたいと思います。