■CINEMA「愛のむきだし」


この映画はすごい。


4時間に渡って、この内容の映像を流し続けること自体、出来ない映画監督が多いはず。

もしこれからこれを観る人がいれば、一人で見るか、かなり仲の良い同世代の同性の人と

観ることをおすすめします。


「愛」という形をあらゆる目線からみている。

ただし、その前提として「キリスト教」が終始、重要なキーワードである。


神に人が救えるのか、神父とは誰か、懺悔とは何か、というのが

最初の1時間で観る側が考えるべき課題であるが、

それは主題ではなくて、「人の愛とは何か」ということを

4時間にわたって一貫して提示される。


そして、観る側に求められているのは「生き方」を見なおすことで

自分が信念をもって、それに対して積極的に生きているのかどうかが

問われている。


最後に一番心温めるのは、元々不良の連中であり、

彼らがこんなにも生き生きしてる、しかも優しさを持っている。


そして「変態」と言われながらも、人を感動させるような感情表現が出来る。


一方で神に赦しを乞うていた人が、こんなにも小さな心しかもっていなかった。

あるいは、神を崇めてみせていた人の内面がこんなにも悪知恵に富んでいるとは。


また、一般的に清潔な色とされている白こそが

この映画では「悪」面を醸し出す仕組みになっている。

清潔であるがゆえに「不安定」というところだろう。


「変態」という非常にアンバランスな人間が主体であるがからこそ

その主人公にとっての「正」が観る側にわかりやすく

またその変化がわかるようになっている。見事だと思う。


初めはコメディタッチな映画かお思いきや、いつの間にか

内面部分で共感する部分が多くなっていることがわかる。


そしてまた、「愛」を自分の人生として真摯に考えずにこれまで来た私の人生、

いかに恵まれていたことか。


最後に、出演者の演技がとてもよかったということで〆ます。