先日、

私が出先から帰宅するなり、

義母が

「通帳がないんじゃ!

ずっと探してるけど、見つからん!

あんた、知らんか?」

と言ってきました。

 

年をとってくると

あれがない!これがない!

というのは、よくあることですが、

義母がまだ60代で同居し始めた10年前からあったことです。

 

10年前に義両親を地方から呼び寄せ、

私たちが建てた二世帯住宅で同居を始めた時には、

 

義母が精神的な問題を抱えていることに

はっきりとは気づいていなかったこともあり、

随分、振り回されていたことを思い出しました。

 

10年前・・・

 

私が外出先から帰ってくると、

義母「嫁ちゃん!大変じゃ!

銀行のカードがなくなったんじゃ!

どこかに忘れてきたみたいじゃから、

すぐに警察と銀行に行って、

止めてきてくれ!

はようせな、使われる!」

 

私「いつからなくなったんですか?」

 

義母「昨日、銀行に持っていったんじゃ。

今日、朝からずっと探しとるけど、

やっぱり落としたんじゃ。

早く警察と銀行に行ってきてくれ!」

 

このとき、

義母はまだ足を悪くしてはいなかったのですが、

同居前から人を使う人だったので、

義母の慌てていら立った様子に、

私が行かないと収拾がつかなくなる感じだったので、

すぐに、警察と銀行に行って、

カード紛失の届けの手続きをしにいきました。

 

でも、結局、

その日の晩に

見つかったのです。

 

義母がいつものところに直さずに、

ベッドの布団の下に隠していたようです。

 

そして、その後にも、

何回か同じように、

「銀行のカードがないんじゃ!

あんた、知らんか?

止めてもらわんと大変じゃ!」

と大騒ぎすることが時々ありました。

 

2回目からは、

初回のことがあるので、

「どこかにあるかもしれないですよ。

一緒に探しましょうか?」

というと、

「探してみてくれ」

というので、私が探すのですが、

義母は、「もう全部探したんじゃ」と

見ているだけ。

引き出しやカバンの中だけでなく、

前回出てきたベッドの布団の下など探しますが

見つかりません。

「止めにいってくれんか?」

とイライラしながら言う義母。

 

でも、私の中では、

きっと家のどこかにあるはず、

と思うようになっていました。

 

義母のイライラに惑わされずに

「きっと、とんでもないところから、

また出てきますから、

止めにいくのはもうちょっと後にしましょう」

と対応するようになっていました。

そして、

「きっと出てきますから大丈夫ですよ」

(ニコっとして安心感を与えるように

 ↑これ結構大事かも)と言っておきます。

 

すると、必ず、後から出てくるのです。

 

この度、久しぶりに、

この銀行関係のものをなくした!と言ってきたので、

10年前に振り回されたことを思い出しました。

 

最初は、警察や銀行にまで行ったなぁと。

 

こういうときだけでなく、

生活のすべての面で、

 

義母に何かあったとき、

私も一緒になって、大変!と動揺したり、

また同じことを言っていると批判的な言葉を出したり、

怒ったりしてしまうと、

義母はますますパニックになる、ということが、

同居を始めだしてからだんだんとわかったことでした。

 

7月7日のブログに義母緊急入院の記事を書きましたが、

あのときのように、

精神的に不安定になり、

血圧が上がり、震えが起こるという症状も、

その後にも実は何度も起こっています。

 

でも、結局は、精神的なもので、

不安が不安を呼んで、

血圧が上がり、震えだす、

 

ということだと最初の経験でわかったので、

その後も同じことが起こると、

まずは私が落ち着いて、

 

「お母さん、大丈夫ですよ~

大丈夫ですから、

一緒にゆーっくりと深呼吸しましょうね~

ゆーっくり息を吐いて~

ゆーっくり吸って~

もう一度~・・・」

 

といったことを繰り返し、

 

「もう大丈夫ですよ~

だんだん落ち着きますからね~

ゆーっくりそのまま安心して、

休んでくださいね~」

 

と対応することで

大事にならずに済むようになったのです。

 

そのときそのときに起こったことに対して、

一生懸命対応しながら、

私自身の学びにしていくことで、

次の対策がわかっていく

 

どんなことがあっても、

私が落ち着いて対応する

という訓練の連続でした。

 

最初から今のような対応をしても、

義母には通じなかったと思います。

 

この10年の積み重ねがあったから、

今のような対応が義母に通じるようになったのです。

 

随分、私の揺れやすい心を訓練させてもらったなぁと

今は思えるようになりました。

 

大変だった義両親との状況を何とか乗り切れたのは、

私には、天地自然の法則を学んでいたことで

このことはきっと私に必要があって起こっていることだ

という視点を持てていたことが大きかったと実感しています。

 

そして、この経験をブログに書くことができることが本当に有難いです。

 

今日もお読みいただき、有難うございます。