私たちの社会は、日々進化し続けています。

しかし、その変化の中で、しばしば見過ごされがちなのが、

困難な状況に直面している女性たちへの支援の必要性です。家庭内の問題、職場での不平等、

さらには社会的な偏見によって、

多くの女性がその潜在能力を十分に発揮できずにいます。

 

今年(令和6年)の4月に、

「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」

(女性支援新法)が施行されました。

この新法の対象になるのは困難を抱える全ての女性。

その女性たちひとりひとりに寄り添った支援を

強化するための法律です。

 

私の出身である福島県ではそれを受け、市町村に対して

家庭内暴力(DV)や性被害などに苦しむ女性向け相談窓口の

一本化を進めています。

これは、相談者の方が必要な支援を

迅速かつ効果的に受けられるようにするための

重要な取り組みです。

 

相談窓口の一本化とは、

複数の機関に分散していた支援のサービスを統合し、

ひとつの窓口で包括的な支援が受けられるようにすることを

指します。

具体的には、相談内容に応じて、

保健福祉や商工労働などの担当部署と連携し、

法的な手続きが必要な場合は

警察や弁護士に対応を依頼する、

また、市町村に女性相談支援員が不在で、

より専門的な処置を必要とするときには

県の保健所につなぐ、というものです。

 

福島県によると、県内の相談件数は2019年以降、

年間5千件を上回っています。

この法律の施行によって認知度が高まり、

相談はさらに増える可能性があります。

 

福島県における、

家庭内暴力や性被害などに苦しむ

女性向けの相談窓口の一本化は、

相談者の方への支援体制をより強化する重要なものです。

中には、役所の担当部署が複数に分かれているために、

相談者の方が窓口をたらい回しにされてしまった、

という事例もあります。

この取り組みにより、困難を抱える全ての女性が

より迅速に、かつ効果的に

支援を受けられるようになることが期待されています。

今後とも、女性たちへの支援に尽力して参る所存です。

 

 

【参考文献】

相談窓口一本化を.福島民報.2024-05-05,朝刊,p.2.

 

厚生労働省 『困難な問題を抱える女性への支援』

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/index_00023.html

 

福島県 『女性のための相談支援センター』

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21820a/