皆さまこんにちは、参議院議員の森まさこです。

 

今回のブログは、裁判官弾劾裁判所についてです。

弾劾裁判所は、今は新型コロナウイルス感染症の感染拡大により見学を中止していますが、普段は法廷見学ができます。

私も訪問したことがありますが、実際に弾劾裁判が行われている法廷に入って、どのように裁判が行われているかや弾劾裁判の歴史を聞くことができ、とても興味深いです。

 

興味がある方は、見学が再開されたら申し込んでみたらいかがでしょうか。

https://www.dangai.go.jp/kengaku/index.html(弾劾裁判所公式Webサイト)

 

<裁判官弾劾制度・弾劾裁判所の仕組み>

⬜︎弾劾裁判所とは?

裁判官弾劾裁判所とは、裁判官を辞めさせるかどうかを裁判する裁判所です。

衆議院議員7人、参議院議員7人の裁判員が、裁判を行います。

 

⬜︎国会との関係

三権分立の原則から、裁判所(司法権)は国会(立法権)や内閣(行政権)から圧力を受けたりすることがあってはなりません。これを定めたのが、憲法76条3項です。

しかし、裁判官であっても、国民の信頼を裏切るような行為を犯した場合には辞めさせることが必要です。そこで、日本国憲法において、公務員を罷免することが国民の権利であると宣言されていること(憲法15条1項)や、身分保障が強く要請される裁判官の罷免事由は限定すべきであることから、現在の裁判官弾劾制度(憲法64条)が導入されました。

 

⬜︎手続き

国民は、直接弾劾裁判所に訴えることはできず、まず、訴追委員会に罷免の訴追を請求し、訴追委員会が調査・審議を行った上で罷免のの訴追を決定した場合に初めて、弾劾裁判所での裁判が行われます。

 

⬜︎弾劾裁判を受けた裁判官

これまでに弾劾裁判を受けた裁判官は9人で、そのうち罷免されたのは7人です。

 

⬜︎罷免されるとどうなる?

罷免の判決を受けると同時に裁判官の身分を失い、弁護士や検察官になる資格も失います。その後、一定の場合には資格回復請求が認められています。

 

・参考

弾劾裁判所公式Webサイトhttps://www.dangai.go.jp