こんにちは。参議院議員の森まさこです。

先日登壇したキリロムグローバルフォーラムが、Yahoo ニュースの記事になりました。

URLはこちら

https://news.yahoo.co.jp/articles/6f34b4ae9933b93b3421e068410820aa635ea721

 

 前回のブログ「日本企業の東南アジア進出について」では、カンボジア含め東南アジアの国々に日本企業が進出する際の法的問題と、その解決策についてお話しました。

 詳しくは前回のブログを見ていただければと思いますが、具体的には、カンボジアは現在「法の支配」がされていないため、日本企業とカンボジア企業の間で紛争が起きた際に、裁判所での適切な紛争解決が困難です。そのため、これからも日本とカンボジアの司法外交を継続することによって執行法などの手続法を整備し、裁判官や弁護士などを育成すること、また、紛争解決手段として裁判所でなく仲裁を用いることがこれから日本企業がカンボジアに進出する上で有効であると考えています。

 これに対し、ソク氏(カンボジア政府上級顧問)は、民法や民事訴訟法の整備について、日本の専門的支援についての感謝を述べるとともに、カンボジアの司法の問題点として、判例が公開されていないため、当事者は判決の理由を知ることができず、将来の裁判を行う際の基準も示されないことを挙げました。そして、カンボジアにおいても日本と同様に判例を公開し、デジタルで見ることができるシステムを作るために、日本の協力を求めたいと話しました。
 これに対して、私は、22年前、自分がニューヨーク大学法科大学院に留学したときに、アメリカではその当時日本にはなかった判例のデータベース化が進んでおり、感激して日本でもそのようなシステムを作りたいと思った経験から、カンボジアの法学部の学生が日本の法学部に留学し、判例公開システムに触れ、実際に判例を学ぶことで、判決書の書き方など基本的な技術から、データベースの整備まで、カンボジアの法分野に幅広く貢献できるのではないかと提案しました。

ソク氏とオンラインで対談する様子。隣にいるのはモデレーターの猪塚キリロム工科大学理事長。