みなさんこんにちは。参議院議員の森まさこです。

8月および9月に福島イノベーションコーストへ視察に行ってまいりました。
視察先についてご紹介させていただきます。
(※この視察は、これまでも随時行ってきたものです。)

1.楢葉遠隔技術開発センター

日本原子力研究開発機構の施設の一つである、楢葉遠隔技術開発センターを見学いたしました。
同施設では、高線量ゆえに人力での作業が困難な部分も多い福島第1原発の廃炉に関連して、ロボットやVRなどの遠隔操作技術の開発が行われています。
今回私たちは、施設の現況等についての説明を受けたのち、原発内部を観察できるVR技術や、ロボット等の研究開発を行なっている実験棟を見学致しました。

2.Jビレッジ

昼食をいただきました。
当地は日本を代表するサッカートレーニングセンターであり、震災時には原発事故収束のための拠点としても活躍しました。
現在は、施設もリニューアルされ、サッカーの他にも様々なスポーツや活動に活用されています。



3.廃炉環境国際共同研究センター

日本原子力研究開発機構の施設の一つである、富岡町の廃炉環境国際共同研究センターを見学いたしました。
同施設では、震災後の原発廃炉や環境回復のために必要な技術の研究・人材育成を行っています。
今回私たちは、原発内部の環境の分析や原発事故のシミュレーションを可能にする最先端の研究や設備を見学致しました。


4.大熊町・双葉町通過(バス移動)

水素エネルギー研究フィールドへ向かう道中、大熊町を通り、当時の住民の方の話を伺いました。
大熊町周辺は、震災以後帰宅困難地域に指定されたため、当時の住人の多くは今なお故郷から離れた生活を強いられています。


窓から見えた数々のバリケードや福島第一原発、山積みの汚染土壌入りフレコンバッグは、震災から9年以上経過した今なお残る震災の影響の大きさを鮮明に物語っていました。


5.福島水素エネルギー研究フィールド

福島水素エネルギー研究フィールドでは、太陽光発電や水素の生産・貯蔵・供給を行っているほか、これらを構成要素とした再生可能エネルギー大量導入システムの実証実験を行っています。
今回私たちは同施設の概況を伺ったのち、広大な敷地内で水素自動車に試乗致しました。ガソリン車とはもちろんハイブリッドカーやEVとも異なる、快適で静かな乗り心地を体験することができました。


6.フルハウス

1日目の最後には、作家の柳美里氏が店長を務める相馬市の書店「フルハウス」を訪れました。

通常の書店とはやや異なる独自のラインナップや建物のデザインが興味深く、参加者も各々様々な書籍を購入しました。


day2
7.福島ロボットテストフィールド

2日目の最初には、今年9月12日に正式開所の福島ロボットテストフィールドを訪問しました。
同所の所在地である南相馬市は、震災時に津波で甚大な被害を被った地域であり、同所はイノベーションコースト構想の中核を担う施設として福島の復興を象徴する存在となっています。
同所では、広大な敷地内にロボット・無人航空機・ドローンの実験場や研究所、インフラ点検や災害対応の試験場が大規模に配置されています。
さらに、同所では、技術的研究のみならず災害救助の訓練もできるようになっています。


今回私たちは、まず研究棟内で施設の概要やロボットの製造や性能に関する様々な最新技術をご紹介いただき、ドローン操縦を体験したのち、敷地内の実験場を紹介いただきました。


8.東京電力廃炉資料館

東京電力廃炉資料館を見学し、当時の事故や廃炉活動の現況について伺いました。
これからバスで福島第1原発へ向かいます。


9.福島第一原発

東日本大震災で深刻な事故を起こした福島第一原発を視察しました。
今回私たちはまず職員の方々から福島第一原発の現状について伺ったのち、敷地内を主にバスで視察しました。内部は放射線管理区域として厳重な管理がなされており(写真禁止や所持品検査など)、通常は外部の者が入構することは極めて難しいようです。
視察を経て、道のりは遠いものの少しずつ廃炉計画は前進しているという事実や、放射性物質に対する適切なリテラシーを一人一人が身につけることの重要性が鮮明に伝わってきました。


10.いわき鹿島水素ステーション


視察の最後に、ガソリンスタンドに併設された水素ステーションを見学しました。他の移動手段と比べた際の水素自動車の優位性や、ステーションの内部構造について伺いました。


「愛するふくしまを守り、未来を切り開く!」の決意がさらに強固に胸に刻まれた、学び多き視察となりました。

次回記事は本視察へ同行したインターン大学生の感想をご紹介します。
よろしくお願いいたします。