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交通事故による高次脳機能障害で、最初に異変に気付くのは家族で、一番最後に気付くのが被害者本人です。
これ、普通の交通事故の後遺障害と完全に逆転しています。むち打ちと等の目に見えない交通事故なんて、まず被害者が自覚症状を訴えても、周囲はなかなか信用しない。お医者さんの所にいって検査を受け、その結果で、ようやく周囲もふーんと納得するわけです。
ところが、高次脳機能障害の場合は、全く逆になります。最初に気付くのは家族です。それから、→.セラピスト(言語聴覚士、作業療法士、臨床心理士)→主治医の順で、被害者自身は、最後まで自覚を持てない場合があります。
これは、高次脳機能障害の特性によります。
[主治医]
医師は、患者の主訴によって症状を把握し、問診や検診と検査で原因を把握します。しかし、高次脳機能障害の場合は、そうはいきません。患者の主訴がないからです。
そうすると、主治医は、患者の行動によって診断するしかありませんが、「3分診療」の言葉に代表されるように、障害者と接している時間はせいぜい5分程度の診療では、診断できません。
それでは、主治医はどうするかというと、家族やセラピスト(言語聴覚士、作業療法士、臨床心理士)から情報を得て、その情報に基づいて診断するしかないわけです。
つまり、主治医にしっかり診断してもらうためには、家族やセラピストがしっかりと情報を主治医に伝える必要があるわけです。
[セラピスト]
セラピストは、医師よりは、はるかに永く患者と接しています。最低でも1時間、永いときは、半日ちかく患者と接しています。患者の方も、医師よりは利ラックスして接してくれます。しかも、医学知識もありますから、その情報は正確です。医師としては、セラピストからの情報が重要な判断要素になります。
しかし、セラピストといえども、リハビリルーム内でしか患者の行動を把握できません。ここでは、特定の課題しか与えられず、それ以外は、周囲が患者として接してくれるので、スムーズに行動できます。また自分がおかしいという自覚がない人には、治療意欲がないため、セラピストはお手上げです。自覚があっても、感情コントロールができない人やうつ病との人は、そもそもリハビリの対象になりません。
[家族]
これに対し、家族の場合は、まさに情報の宝庫です。実生活で、次々と予期せぬ問題が提起されます。普通の人なら、なんでもない問題ですが、高次脳機能障害の方々には、克服しがたい問題が次々と起き、患者がパニックになります。家族は、この行動をつぶさに観察することで、セラピストよりもはるかに正確で詳細な情報を医師や保険会社に伝えることができます。
[結論]
ここから、高次脳機能障害の認定のためには、家族がつぶさに患者の行動を把握し、これを正確に記録し、医師に伝えたり弁護士に伝えることが非常に重要なことがわかります。