自賠責保険の判断に従うか司法の判断を仰ぐかの見極め  外傷性脳損傷を例として | 交通事故弁護士ブログ

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交通事故賠償法の大きな特色は、自賠責保険という特殊な制度があることだ。

その特色の一つは、裁判と異なり、あまり厳格な立証を要求することなく、定型的書類さえそろえれば、賠償金を支払ってくれることだ。これは、自賠責の処理に当たって、個々の担当者の裁量に任せると不利益を生ずることから、全ての処理を形式的・定型的に行う必要があるからだ。

しかし、定型的書類さえそろえればいい、あまり厳格な立証を必要としないという点は、同時に、被害者にとって難点となる。その書類さえそろえれば、後遺症を認定し、それなりの賠償金を払ってくれるということは、逆に言えば、その必要書類がそろわなければ、いくら被害者ががんばっても、後遺症が認定されないことになる。




その典型例が、外傷性の脳損傷だ。交通事故以来、被害者の言動がおかしい、これは脳に外傷性の損傷が生じたのか、それとも、心が傷ついたのか。同じような症状なのに、前者だとかなり重い後遺障害となり、後者だと非常に軽い認定になる。
じゃあ、脳の損傷か、心の傷か、医学的に截然と区別できるかというと、無理というのが医学の常識だそうです。

しかし、損害賠償法の世界では、このどちらと認定されるかで、賠償額に、それこそ天と地の差が出る。





自賠責では、もうこの点は、割り切っていて、脳の萎縮がなければ高次脳機能障害は認定しない。おかしな言動があっても、それは心の病だ、と割り切る。そうなると、せいぜい14級しか認定してくれない。



しかし、脳の萎縮のない高次脳機能障害など、いくらでもあることは、医学界の常識だから、「自賠責の認定では『心の傷だ』とされても、本当は、高次脳機能障害だ」というケースでは、やはり訴訟にうってでて、裁判所の判断を仰ぐしかない。



ただ、何でもかんでも、訴訟にうってでれば良いかというとそうでもない。自賠責では、必要書類さえそろえば、あまり細かいことを言わずに認定してくれるが、裁判所は、具体的事実を細かく認定する。だから、自賠責よりも厳しい認定になるケースも珍しくない。

自賠責で高次脳機能障害と認定されたが、「賠償額が不満だ」として訴訟を提起したが、裁判所は「たいしたことない」として、等級認定を大幅に下げることは、それなりにある。

また「心の傷ではない、高次脳機能障害だ、14級はけしからん」と訴訟を起こしたところ、高次脳機能障害を認定しないばかりか、14級の認定を取り消されることもある。




ここいらあたりは、弁護士と充分相談し、かなり慎重に検討する必要がある。



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