7月に入り、梅雨前線のおかげで雨が多くなりましたね。

 

普段、仕事では自転車やバイクでお宅を訪問しているので雨の日は気が滅入ります。

 

しかし、そんな中利用者様からの一言

「雨大丈夫?」

「こんな日に来て頂いてありがとうございます」

 

なんて気を使って頂いて、水滴を持ち上げないようにお宅に上がらせて頂きます。

 

決してその一言を求めているわけではないのですが、その一言は滅入った気持ちを払拭し、目の前の人に感謝と何かお返しをしたいというような気持ちにさせてくれます。

 

たった一言添えるだけで心は動くものなんですね。

 

日本って素敵だな。ありがたいなって日々感謝です。

 

 

さて、今回からは、うつ病についての記事を書いていこうと思います。

 

うつ病の患者数は、厚生労働省平成26年度の調査では111万6千人が受診されたとのことです。

 

一人の人が生涯のうちにうつ病に罹る確率は7.5%と言われています。

 

つまり、およそ10人に一人はうつ病にて受診するという疫学的な調査があるようです。

 

昔よりも、うつ病について広く知られるようになっているかと思います。

 

「憂鬱で何もできなくなる病気」「頑張ってと励ますのは逆効果」

「休むことが肝心」「薬を用いて日常を送ることができる」

 

などなど、一般の人でも知っていることが増えました。

 

70〜80歳代のおじいさんやおばあさんでもこの程度の知識を持っている人が増えてきていることを実感しています

 

これは、驚くことだと思います。社会全体で受け入れようとしているということです。

 

さらに言えば、小学校や中学校でもうつ病などの話しはされる時代になってきています。

 

日本社会は成長しつつあります

 

ある程度周囲の理解はあり、およそ10人に一人は精神科に受診し薬を処方されて日常を送っている人がいるので、昔よりもはるかに受診しやすくなっています。

 

また、昔は精神科という標榜するだけで地域から反対がありましたが、最近では都市部で精神科を標榜するクリニックが増えて来ています。診療時間も20時まで診療しているクリニックも多く、仕事終わりに通うということもしやすくなっています。

 

しかし残念なことに未だに入院病床を有するとなると地域からの反発があります。

 

「それは偏見であること」「地域の防犯・安全性に変わりはないこと」を社会全体で受け入れていかなくてはなりません。

 

では、社会全体でうつ病を受け入れつつあるのに、

 

・どうして回復に時間がかかるのか?

 

・どうして新たな患者が増えているのか?

 

・うつ病の回復への道とは?

 

・感情、感覚、行動の変容からわかる回復のグラデーションのヒントとは?

 

 

以上のことを今後書いていこうと思います。

 

 

 

では、今回も脳のトレーニングを一つ。

 

言葉遊びとも言えます。使い慣れない思考をすることで、頭の柔軟性を鍛えてたくさんの選択肢を生み出せるようになります。

 

狙って望ましい思考パターンを獲得する。

それが、脳トレというものです。

 

ちなみに

・自分自身で、その病気に対してどう捉えていますか?

 

・自分でその病気に名前をつけるとしたらなんて名前をつけますか?

 

「絶望の底に沈んで浮き上がれない病気」

「自分責めスペシャリスト」

「〜べき〜べき戦士 第2話 心も身体も折れた」

「被害妄想妖怪ヒガモン」

「責任背負うの大好き生真面目人間」

 

うつ病といっても、人によって状態が全く違います。

 

それを、自分自身で新しく名前を付け直し、

一般的なうつ病とは違うということを一線を画します。

 

下のような情報は、人から聞くこともあるしネットの情報から得ることも多いかと思います。

「ずっと付き合っていく病気」

「完治はない。寛解という症状が治まっている状態があるだけ」

「10年20年、中には30年治療を続ける人もいる」

 

という情報を聞いて、うつ病と診断された自分自身に対して悲観的に思う人がいます。

 

それらの情報を得て、「もう治らない」「自分の人生と家族の人生まで終わった」と錯覚する人がいます。

 

あなたはそれらの情報ではありません。

 

一般知識に全てが当てはまりません。

 

疫学とは、あくまでも疫学であることをしっかりと理解し、情報によって絶望感や自己批難や他者批判をするなどもっての外です。情報は情報です。

 

精神薬を少しずつ減らし、無くしていく人もたくさんいます。

 

薬をうまく利用し、新しく職に就き、新しい人生をスタートさせる人もたくさんいます。

 

しかし、そのためには思考パターンを新たに作り直す必要がありました。

 

 

話しを戻します。

 

病名を自分自身で言い換えることは、一般の知識と自分の状態を分けるコツの一つであります。

 

さらに、人に説明する必要がある場面も出てくると思いますが、その時にその新しい病名を使うことでよりわかりやすくポップに説明することができます。

 

自分自身の理解も深まります。

 

次に新しく自分の病名を名付けることができたら、

・今度はどのような名前が自分の望ましい状態ですか?

ということを考えてみましょう。

 

「近所のゲラおばちゃん」

「歩く優しさ辞典」

「浪速の食いしん坊万歳」

 

長くなっても良いし、日本語じゃなくなっても良い。

ポップでも、難解でも、

いずれにせよユーモア溢れる形がいいでしょう。

急ぐ必要はありませんし、何度変えても良いですし、

自分が納得いくように名付けて見ることをお勧めします。

 

望ましい状態の自分の名前、考えましたか?

 

 

では、また次回。




 

先日セミの幼虫が羽化する場所を探して道路を歩いていました。

動く幼虫を見るのは珍しいな、と思い、とても可愛かったです。