『日の光』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

もりいさむのブログ

ブログの説明を入力します。

『日の光』 詩 金子みすゞ


おてんと様のお使いが
揃って空をたちました。

みちで出逢ったみなみ風、

(何しに、どこへ。)とききました。


一人は答えていいました。

(この「明るさ」を地に撒くの、

みんながお仕事できるよう。)


一人はさもさも嬉しそう。

(私はお花を咲かせるの、

世界をたのしくするために。)


一人はやさしく、おとなしく、

(私は清いたましいの、

のぼる反り橋かけるのよ。)


残った一人はさみしそう。

(私は「影」をつくるため、

やっぱりいっしょにまいります。)