『葉っぱの赤ちゃん』 詩 金子みすゞ『葉っぱの赤ちゃん』 詩 金子みすゞ 「ねんねなさ」は 月の役。 そっと光を着せかえて、 だまってうたうねんね唄。 「起っきなさい」は 風の役。 東の空のしらむころ、 ゆすっておめめさまさせる。 昼のお守りは 小鳥たち。 みんなで唄をうたったり、 枝にかくれて、また出たり。 ちいさな 葉っぱの赤ちゃんは、 おっぱいのんでねんねして、 ねんねした間にふとります。